当サイトはプロモーションに繋がる広告を使用しています。
遊戯王にはゲームバランスの崩壊を防ぐために使用できないカード、いわゆる禁止カードというものがあります。
禁止カードに指定されるカードは環境を支配するテーマのキーカードであったり、1枚で勝利が確定してしまうくらい強力なものだったり、ぶっ壊れと言わざる得えません。
遊戯王の歴代禁止カードを紹介すると共に、禁止カードになった理由も解説します。
現在遊戯王をプレイしている方も、昔遊戯王で遊んでいた方も懐かしいと思えるカードを多く紹介しておりますので、是非最後までご覧いただければ幸いです。
歴代の禁止カード一覧(モンスター編)
「サイバーポッド」
効果モンスター(禁止カード)
星3/闇属性/岩石族/攻 900/守 900
リバース:フィールド上に存在するモンスターを全て破壊する。
その後、お互いにデッキの上からカードを5枚めくり、
その中のレベル4以下のモンスターを全て表側攻撃表示または裏側守備表示で特殊召喚する。
それ以外のカードは全て手札に加える。
闇属性・岩石族のリバースモンスターであり、リバース時にお互いのモンスターを全て破壊し、その後お互いに山札の上から5枚めくり、その中からレベル4以下のモンスターを全て表側表示が裏側守備表示で出せる効果を持ちます。
盤面をリセットすることができることはもちろん、このカードの真価はフィールドに出さなかったカードを全て手札に加えられる点です。
リセット効果に加えて、フィールドへのモンスター展開と手札増強はシンプルに強力であり、5枚のアドバンテージが約束されているのは反則級と言えます。
特にデッキ破壊1キルや「現世と冥界の逆転」(エラッタ前)のコンボで使われており、専用で使えば強力な1キル。そうでなくともアドバンテージを大きく稼げるカードでした。
その結果2004年3月1日に初代禁止カードの一員となり、2004年9月1日に復帰するも反則級の強さから、2006年3月1日に再び禁止カードとなりました。
「ファイバーポッド」
効果モンスター(禁止カード)
星3/地属性/植物族/攻 500/守 500
リバース:お互いの手札・フィールド上・墓地のカードを
全て持ち主のデッキに加えてシャッフルする。
その後、お互いにデッキからカードを5枚ドローする。
リバース効果を持つモンスターで、お互いの手札・フィールド。墓地のカードを全て持ち主のデッキに戻し、その後お互いに5枚デッキからドローする効果を持ちます。
除外とエクストラデッキに表側表示に存在するPモンスターへは干渉できないものの、とてつもないリセット効果を持つリバースモンスターです。
リバースモンスターのため、効果発動にはタイムラグあるものの、対象を取らないデッキ戻しは除去性能として申し分なく、加えて手札補充もできるため、その後の展開次第では1キルを狙うことも可能です。
とんでもないリセット性能を持つため、2024年3月1日に初の禁止カードに指定されました。
「イレカエル」
効果モンスター(禁止カード)
星1/水属性/水族/攻 100/守2000
自分フィールド上に存在するモンスター1体を生け贄に捧げる。
自分のデッキから「ガエル」と名のついたモンスター1体を選択し、
自分フィールド上に特殊召喚する。
このカードがフィールド上に存在する限り、
「ガエル」と名のついたモンスターは戦闘によっては破壊されない。
自分フィールド上に存在するモンスターを1体生贄に捧げることで、自分のデッキから「ガエル」モンスターを特殊召喚できる効果を持ちます。
ターン1制限がなく、「粋カエル」とは抜群に相性が良く、相性の良さに着目した「マスドライバー」1キルが話題となりました。
「マスドライバー」を使ったワンキルは1度コンボが決まってしまえば無限ループが始まるコンボだったため、当然問題視されることとなり、2010年9月1日にこのカードは禁止カードとなりました。
「ヴィクトリー・ドラゴン」
効果モンスター(禁止カード)
星8/闇属性/ドラゴン族/攻2400/守3000
このカードは特殊召喚できない。
自分フィールド上のドラゴン族モンスター3体を生け贄にして生け贄召喚しなければならない。
このカードの直接攻撃によって相手ライフを0にした場合、このカードのコントローラーはマッチに勝利する。
特殊召喚ができず、自分フィールド上のドラゴン族3体をリリースした場合にのみ通常召喚でき、このカードが相手に直接攻撃でライフを0にした場合、マッチに勝利する効果を持った闇属性・レベル8・ドラゴン族モンスターです。
「マッチに勝利する」といった特殊な効果を持っており、通常のデュエルでは全く力を発揮できないモンスターではあるものの、大会のマッチ戦を勝利できる点は強力です。
マッチキルを回避しようとサレンダーしたとしても1デュエルではなく、そのマッチ自体をサレンダーする必要があるので、このカードのマッチ負けを避けることができません。
しかしこのカードには抜け穴があり、わざと反則行為(デッキを崩すなど)を行えば、マッチキルを回避することができる、ある意味グレーな対策が存在します。
行為による反則は大会で絶対に起こしてはいけないものですが、公式ヘッドジャッジの判断は「そのデュエルは敗北」という処置になっています。
反則行為がマッチキル対策になることを推奨するような流れとなり、物議を醸したものの、最終的にはその問題に終止符を打つ形でこのカードは2006年3月1日に禁止カードとなりました。
マッチキル対策が問題になって以降、「マッチキルに勝利する」効果を持つカードは全て公式では使えないプロモーションカードとして登場しています。
「ゼンマイハンター」
効果モンスター(禁止カード)
星3/闇属性/獣戦士族/攻1600/守 500
自分のメインフェイズ時、
「ゼンマイハンター」以外の自分フィールド上に表側表示で存在する
「ゼンマイ」と名のついたモンスター1体をリリースして発動する事ができる。
相手の手札をランダムに1枚墓地へ送る。
この効果はこのカードがフィールド上に表側表示で存在する限り1度しか使用できない。
大量ハンデスコンボである「ゼンマイハンター」を使ったコンボの核として使われたモンスターです。
このカード1枚では1度しかハンデス効果が使えないものの、「発条空母ゼンマイティ」などを利用し、何回も「ゼンマイハンター」を使い回すことで先行1ターン目で相手の手札を0にすることができます。
成功率の高いコンボでしたが、大会で使われることはあまりなかったものの、ハンデスコンボの危険性から2014年4月1日に禁止カードに指定されました。
カードキングダムの動画では、このコンボがネタとなり「座っているサーガ」といった爆笑動画を生み出した1枚でもあります。
「旧神ノーデン」
融合・効果モンスター(禁止カード)
星4/水属性/天使族/攻2000/守2200
SモンスターまたはXモンスター+SモンスターまたはXモンスター
(1):このカードが特殊召喚に成功した時、
自分の墓地のレベル4以下のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを効果を無効にして特殊召喚する。
このカードがフィールドから離れた時にそのモンスターは除外される。
SモンスターまたはXモンスター+SモンスターまたはXモンスターで融合召喚できるモンスターで、特殊召喚成功時に自分墓地のレベル4以下のモンスターの効果を無効にし、特殊召喚できる効果を持っています。
正規召喚条件は厳しいものの、融合召喚以外の特殊召喚に対応しているのがこのカードの強みです。
登場当時は「簡易融合」とセットで採用されることが多く、「簡易融合」1枚の商品でランク4に繋げられる点は汎用性が高く、「簡易融合」は融合召喚扱いでの特殊召喚のため、その後もこのカードを蘇生することで再びランク4を準備することを可能としました。
ランク4を高速でエクシーズ召喚できるのはもちろん、このカードが禁止になったもっともたる原因がこのカードを使った「ノーデンワンキル」です。
「旧神ノーデン」効果で「ヴァイロン・キューブ」を特殊召喚し、この2体で光属性シンクロモンスターをシンクロ召喚、「ヴァイロン・キューブ」効果で「再融合」をサーチ。このカードを何度も特殊召喚することで大量展開を行い、1キルを狙います。
このカードを使った1キルが流行った頃にはいかに早く「簡易融合」を使うかがカギとなり、一時期はカップ麺早食い競争(「簡易融合」のイラストがカップ麺をイメージしているため)と呼ばれていました。
汎用性の高さとワンキルが危惧され、2015年10月1日に禁止カードとなりました。
当時このカードの汎用性の高さが注目されたのと、EXTRA PACK -SWORD OF KNIGHTS-でしか手に入らなかったため、高額で取引されており無理してでも入手した人にとって、禁止カード入りは涙を飲む結果だったでしょう。
「ラヴァルバル・チェイン」
エクシーズ・効果モンスター(禁止カード)
ランク4/炎属性/海竜族/攻1800/守1000
レベル4モンスター×2
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、
以下の効果から1つを選択して発動できる。
●デッキからカード1枚を選んで墓地へ送る。
●デッキからモンスター1体を選んでデッキの一番上に置く。
レベル4モンスター2体でエクシーズ召喚できるエクシーズモンスターで、エクシーズ素材を取り除くことで
- デッキからカード1枚を選んで墓地へ送る。
- デッキからモンスター1体を選んでデッキの一番上に置く。
のいずれかを選択することができます。
デッキからカードを墓地に送る効果は遊戯王環境において、以上にシンプルかつ強力な効果でレベル4エクシーズが狙えるデッキであれば、このカードを採用しない理由がないほどでした。
デッキから墓地に送るカードはモンスターだけに限定していないため、様々なカードを墓地に送ることでき、様々なコンボの補助として役立つモンスターです。当時はこのカードを複数枚採用しているデッキも珍しくないほどです。
強力なことは言わずもがなですが、高い採用率を誇っていました。
「グローアップ・バルブ」をデッキから直接墓地に送り「ナチュル・ビースト」のシンクロ召喚を簡単に行えたり、 「Emトリック・クラウン」と「H・C サウザンド・ブレード」のどちらか片方をエクシーズ素材にしてからコストにし、この効果でもう片方を墓地へ送ることで、2体を自己再生させランク4に繋げる「クラウン・ブレード」ギミックが流行ったりと環境で見かけないほどの汎用性でした。
「デッキからモンスターを1枚選んで一番上に置く」効果も欲しいカードを引き込む手段として優秀で、「インフェルニティ」デッキでは墓地肥やしと「インフェルニティ・デーモン」をデッキトップに置ける点で複数枚必須でした。
シンプルな墓地肥やし効果を持つランク4モンスターであることから登場すぐに話題となり、カードキングダムではこのカードをめぐって議論が起こる結果に。
あまりの汎用性の高さとペンデュラム召喚が実装されたことでこのカードの強さが目立つこととなり、2016年4月1日に禁止カードに指定される形となりました。
「No.16 色の支配者ショックルーラー」
エクシーズ・効果モンスター(禁止カード)
ランク4/光属性/天使族/攻2300/守1600
レベル4モンスター×3
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、
カードの種類(モンスター・魔法・罠)を宣言して発動できる。
相手ターン終了時まで、宣言した種類のカードをお互いに発動できない。
レベル4モンスター3体でエクシーズ召喚でき、1ターンに1度エクシーズ素材を1つ取り除くことでカードの種類(モンスター・魔法・罠)を宣言し、相手ターン終了時まで宣言した種類のカードをお互いに発動を封じる効果を持ちます。
効果を発動すれば強力な抑制となり、相手の動きを封じることができる上に自分モンスター展開後の攻撃を安全に通すためにこのカードが使われました。
また自分の効果発動も封じてしまうものの、メインフェイズ2に効果を使う運用もでき、展開後の自分フィールドのモンスターを安全にしつつ、相手の動きを制限する使い方も主流でした。
3体素材が必要な点は若干ネックではあったものの、そんなことは気にならないくらいの制圧力と汎用性の高さもあり、採用率は非常に高く、このカードを使った制圧盤面が横行する結果に。
第9期環境ではペンデュラム召喚や「テラナイト」「旧神ノーデン」「ソウル・チャージ」などレベル4を並べやすい環境だったため、このカードを使ったワンサイドゲーム化しやすい状況だったこともあり、2016年1月1日に禁止カードに指定されることになりました。
「アマゾネスの射手」
効果モンスター(禁止カード)
星4/地属性/戦士族/攻1400/守1000
(1):自分フィールドのモンスター2体をリリースして発動できる。
相手に1200ダメージを与える。
自分フィールドのモンスターを2体リリースすることで、相手に1200ダメージを与える効果を持っています。
ターン1制限がなく、リリース用のコストさえ準備できてしまえば何回でも効果が使えるため、1キルが成立することも珍しくないカードでした。
戦士族のため、「増援」などのサーチに対応しており、このカードを利用した「アーチャーブレード」や展開力に優れている「インフェルニティ」などに採用されました。
また第10期では「ファイアウォール・ドラゴン」(エラッタ前)と組み合わせた1キルコンボが誕生し、2018年10月1日に禁止カードに指定されます。
ターン制限がなく、展開力の高いテーマが増えた現環境でエラッタ無しで戻ってくるのは難しいと言える1枚です。
「キャノン・ソルジャー」
効果モンスター(禁止カード)
星4/闇属性/機械族/攻1400/守1300
自分フィールド上に存在するモンスター1体をリリースする事で、相手ライフに500ポイントダメージを与える。
自分モンスターを生贄にすることで、相手に500ダメージを与えることができる闇属性・機械族モンスターです。
このカードも「アマゾネスの射手」同様にターン1制限のない効果であり、エンドカードとして悪用されてきました。
1期の頃から登場していたカードです。当時は「スケープ・ゴート」で生成された「羊トークン」をリリースし、バーンダメージを与えるのが主流でしたが、第9期でペンデュラム召喚が実装されたことで1ターンに大量にモンスターを展開できるようになり、大ダメージを与えやすくなりました。
しかし9期まで大量展開を利用したバーンコンボは大会環境で目立つことはなかったものの、10期で「ファイアウォール・ドラゴン」(エラッタ前)の登場により、安定した1キルコンボが誕生する形となります。
「アマゾネスの射手」同様にバーンコンボに使われた1枚だったため、2028年7月1日に「トゥーン」である「トゥーン・キャノン・ソルジャー」と同様、禁止カードに指定されました。
「十二獣ドランシア」
エクシーズ・効果モンスター(禁止カード)
ランク4/地属性/獣戦士族/攻 ?/守 ?
レベル4モンスター×4
「十二獣ドランシア」は1ターンに1度、
同名カード以外の自分フィールドの「十二獣」モンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。
(1):このカードの攻撃力・守備力は、
このカードがX素材としている「十二獣」モンスターのそれぞれの数値分アップする。
(2):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、
フィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
この効果は相手ターンでも発動できる。
地属性・獣戦士族のエクシーズモンスターであり、
- 同名以外の「十二獣」モンスターの上に重ねてエクシーズ召喚できる効果
- 攻撃力・守備力は、このカードがX素材としている「十二獣」モンスターのそれぞれの数値分アップする効果
- 1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、フィールドの表側表示のカード1枚を対象として発動でき、そのカードを破壊する効果。(この効果は相手ターンでも発動できる。)
を持ちます。
「十二獣」デッキ一強時代を作り上げた1枚で、このカードの利点は同名以外の「十二獣」モンスターから簡単にエクシーズ召喚できる点と破壊効果はフリーチェーンで発動できる点です。
かつては「十二獣モルモラット」との出張セットで採用されることもあり、ほとんどのデッキが「十二獣〇〇」と名前が付いたほどでした。
環境入りに貢献していた1枚であり、このカードの出張性と制圧力が高かったため2017年4月1日に禁止カード入りします。
その後、新マスタールールの影響でリンクモンスター無しではエクストラデッキからの召喚はエクストラモンスターゾーンに行う必要があったため「十二獣」が弱体化し、2020年1月1日に制限復帰。
しかし、マスタールール改訂(11期)にエクストラデッキからの召喚に制限が無くなった上に「トライブリゲート」が登場したことで、再びこのカードが環境で活躍する結果となり、1年半年後の2021年7月1日に再び禁止カード入りとなりました。
「十二獣ブルホーン」
エクシーズ・効果モンスター(禁止カード)
ランク4/地属性/獣戦士族/攻 ?/守 ?
レベル4モンスター×2
「十二獣ブルホーン」は1ターンに1度、
同名カード以外の自分フィールドの「十二獣」モンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。
(1):このカードの攻撃力・守備力は、
このカードがX素材としている「十二獣」モンスターのそれぞれの数値分アップする。
(2):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
デッキから通常召喚可能な獣戦士族モンスター1体を手札に加える。
レベル4モンスター2体を素材にエクシーズ召喚できるランク4エクシーズモンスターであり、
- 同名以外の「十二獣」モンスターの上に重ねてエクシーズ召喚できる効果
- 攻撃力・守備力は、このカードがX素材としている「十二獣」モンスターのそれぞれの数値分アップする効果
- 1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除いくことで、デッキから通常召喚可能な獣戦士族モンスター1体を手札に加える効果
を持ちます。
通常通りのエクシーズ召喚が狙えるのはもちろん、「十二獣」エクシーズモンスター共通効果である同名以外の「十二獣」エクシーズモンスターに重ねる効果を持っているため、エクシーズ素材が途切れにくいメリットがあります。
また獣戦士族モンスターをサーチできる効果は汎用性が高く、他獣戦士族テーマで利用でき、「十二獣ドランシア」同様出張性の高い1枚でした。
2017年4月1日のリミットレギュレーションで、「十二獣」が大幅に規制される結果となりましたが、このカードが残りサーチ効果を上手く使うことで規制で抜けた穴を補うことができたため、「十二獣」出張環境は続く結果になります。
最終的にこの出張にとどめを刺すように2017年7月1日に禁止カードとなりました。
「トロイメア・ゴブリン」
リンク・効果モンスター(禁止カード)
リンク2/風属性/悪魔族/攻1300
【リンクマーカー:左/右】
カード名が異なるモンスター2体
(1):このカードがリンク召喚に成功した場合、手札を1枚捨てて発動できる。
この効果の発動時にこのカードが相互リンク状態だった場合、
自分はデッキから1枚ドローできる。
自分は通常召喚に加えて1度だけ、
このターンのメインフェイズにこのカードのリンク先となる自分フィールドに手札からモンスター1体を召喚できる。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
自分フィールドの相互リンク状態のモンスターは効果の対象にならない。
同名以外のモンスター2体でリンク召喚できるリンク2モンスターです。
- リンク召喚成功時、手札を1枚捨てることでリンク先への召喚権を増やし、相互リンクならば1ドローする効果
- 自分フィールドの相互リンク状態のモンスターは効果の対象にならない効果
を持ちます。
同名以外のモンスター2体でリンク召喚できる汎用リンク2モンスターであり、召喚権を増やす効果は展開力の補助として役立ち、様々なデッキに採用される形となりました。
召喚権が増えるため、召喚でしか効果が発動できない「魔界現世行きデスガイド」などと相性が良く、手札コスト効果もデッキ次第では墓地に落としたいカードをコストにしたり、その後の展開で手札アドバンテージを回復を狙ったりとコストはあってないようなものでした。
リンク召喚後の「トロイメア・ゴブリン」を「トロイメア・マーメイド」にすることで、更にフィールドアドバンテージを稼ぐといった動きが大会で流行る結果となり、2018年10月1日に制限カードに指定されます。
しかし、制限になった後もこのカードが大会環境で使われる現状に変わりはなく、2019年1月1日に禁止カードとなりました。
TCGでは登場してから僅か136日で禁止カードに指定されていることから、日本のOCG記録である「Emヒグルミ」「EMモンキーボード」の167日を上回る結果となり、このカードの強さを物語っています。
「No.95 ギャラクシーアイズ・ダークマター・ドラゴン」
エクシーズ・効果モンスター(禁止カード)
ランク9/闇属性/ドラゴン族/攻4000/守 0
レベル9モンスター×3
このカードは自分フィールドの「ギャラクシーアイズ」Xモンスターの上に重ねてX召喚する事もできる。
このカードはX召喚の素材にできない。
(1):このカードがX召喚に成功した時、デッキからドラゴン族モンスター3体を墓地へ送って発動できる(同名カードは1枚まで)。
相手は自身のデッキからモンスター3体を除外する。
(2):このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
このターン、このカードは1度のバトルフェイズ中に2回までモンスターに攻撃できる。
自分フィールドの「ギャラクシー・アイズ」エクシーズモンスターの上に重ねてエクシーズ召喚ができるランク9モンスターであり、
- エクシーズ召喚成功時にデッキからドラゴン族を3体墓地に送ることで(同名カードは1枚まで)相手は自身のデッキからモンスターを3体除外する効果
- このカードのエクシーズ素材を取り除いて発動し、このターンこのカードは1度のバトルフェイズで2回までモンスターに攻撃できる効果
を持ちます。
デッキからドラゴン族を3体墓地に送ることができる効果はシンプルに強力であり、墓地を多用するドラゴン族テーマであれば、この効果で大幅な墓地アドバンテージを獲得することができます。
また、攻撃力も4000と非常に高くエクシーズ素材を取り除き2回攻撃を付与すれば、盤面によっては1キルを狙うことも可能です。
ドラゴン族テーマの中でも特に「征竜」と相性が良く、1度このカードの効果発動が成功すれば、総攻撃力10000を超える盤面を作ることもでき、一度は環境から姿を消した「征竜」が再び大会で使用されることになりました。
しかし3ヶ月後の2015年4月1日に全ての最上級「征竜」が禁止カードとなります。
2018年10月1日に「嵐征竜-テンペスト」が制限復帰したことで、「エクリプス・ワイバーン」と「嵐征竜-テンペスト」含む3体を墓地へ送り、その後「嵐征竜-テンペスト」で「エクリプス・ワイバーン」を除外し、自己再生することで「エクリプス・ワイバーン」によるサーチを行う動きが定番となります。
その後「守護竜」の登場でこのカードが更に出しやすくなり、「破滅竜ガンドラX」(エラッタ前)を用いた1キルが流行りました。その影響もあり、2019年1月1日にこのカードが禁止カードに指定される結果に。
ドラゴン族はランク8が出しやすいテーマが多く、このカードを出す条件も揃いやすいため、ドラゴン族を主軸としたテーマで見かける定番モンスターであり、今後もドラゴン族テーマが増えていくことを考えるとエラッタなしで戻ってくるのは難しいと思われる1枚です。
「レベル・スティーラー」
効果モンスター(禁止カード)
星1/闇属性/昆虫族/攻 600/守 0
(1):このカードはモンスターゾーンに存在する限り、
アドバンス召喚以外のためにはリリースできない。
(2):このカードが墓地に存在する場合、
自分フィールドのレベル5以上のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターのレベルを1つ下げ、このカードを墓地から特殊召喚する。
レベル5以上のモンスター1体のレベルを1つ下げることで墓地から特殊召喚ができる1枚です。
アドバンス召喚以外のリリースには使用できない制約があるものの、シンクロ召喚を多用するデッキや、「アルカナフォースⅩⅩⅠ-THE WORLD」とのコンボで活躍しました。
レベル5以上のモンスターが自分フィールドに存在すれば、何度でも蘇生できるため、「クイック・ジャンク・ドッペル」でこのカードを利用した連続シンクロ召喚が主流でした。
環境で活躍した「シンクロダーク」でこのカードが多用されていたこともあり、2016年10月1日に禁止カードになります。
このカードが禁止カードになり「クイック・ジャンク・ドッペル」などのシンクロテーマが大幅に弱体化したものの、現在ではリンクモンスターの登場で復帰は難しいと言えるでしょう。
「真竜剣皇マスターP」
効果モンスター(禁止カード)
星8/光属性/幻竜族/攻2950/守2950
このカードを表側表示でアドバンス召喚する場合、
モンスターの代わりに自分フィールドの永続魔法・永続罠カードをリリースできる。
(1):このカードは、このカードのアドバンス召喚のためにリリースしたカードと
元々の種類(モンスター・魔法・罠)が同じカードの効果を受けない。
(2):アドバンス召喚したこのカードが存在する場合、
1ターンに1度、自分の墓地から永続魔法・永続罠カード1枚を除外し、
このカード以外のフィールドのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
この効果は相手ターンでも発動できる。
- 永続魔法・永続罠カードをリリースできる効果外テキスト
- アドバンス召喚した元々のカードと同じ種類のカードの効果を受けない効果
- アドバンス召喚したこのカードが存在する場合、1ターンに1度自分の墓地から永続魔法・永続罠カードを除外し、このカード以外のカードを破壊する効果
を持ちます。
召喚が非常に容易かつ、耐性付与とカードを破壊できる効果は強力で「壊獣」や「溶岩魔神ラヴァ・ゴーレム」などを使わない限り除去は難しいモンスターです。
「真竜」自体が主張性が高く、このカードが採用されることが多かったことから、2017年1月1日に制限カード化。
しかし1枚でもこのカードの制圧力は高く、2017年7月1日に禁止カードとなりました。
環境が加速化しているだけあり、このカードが復帰は現状難しいと言えるでしょう。
「ダンディライオン」
効果モンスター(禁止カード)
星3/地属性/植物族/攻 300/守 300
(1):このカードが墓地へ送られた場合に発動する。
自分フィールドに「綿毛トークン」(植物族・風・星1・攻/守0)2体を守備表示で特殊召喚する。
このトークンは特殊召喚されたターン、アドバンス召喚のためにはリリースできない。
墓地に送られた時に「綿毛トークン」を2体生成できる植物族モンスターです。
どこから墓地に送られた場合でも効果を発動することができ、手札コストにこのカードを使用したり、「おろかな埋葬」などで墓地に送ったりすることでその後の展開に繋げられます。
「獅子黄泉帝」のリリース要因として使われており、2006年3月1日に制限カード化に指定。その後「帝コントロール」が流行から姿を見せなくなり、2010年3月1日に準制限カードに。
シンクロ召喚が登場し、「クイックダンディ」のギミックで評価が上がったことで再び制限カードになります。
以降も準制限と制限の間を行ったり来たりを繰り返し、2019年1月1日に禁止カードに指定されました。
リンク召喚が主流となった今、墓地に送るだけでトークンを2体生成出来る効果は非常に便利であり、今後も強力なカードが増えることが予想出来ることから、このカードの復帰は難しいと言えるでしょう。
歴代の禁止カード「魔法・罠カード編」
「押収」「いたずら好きな双子悪魔」「強引な番兵」
通常魔法(禁止カード)
1000ライフポイントを払って発動する。
相手の手札を確認し、その中からカードを1枚捨てる。
ハンデス三種の神器と呼ばれた3枚で、非常に緩い条件で相手の手札をハンデスできる魔法カード達です。
相手のアドバンテージを奪うことが出来ることから採用できるのであれば、採用しない理由がないほど強力なハンデスカードです。
カードゲームにおけるハンデスは相手のアドバンテージを奪うだけでなく、手札事故を起こさせる事もできるため、説明不要なパワーを持っています。
- 「押収」は2007年9月1日
- 「いたずら好きな双子悪魔」は2004年3月1日
- 「強引な番兵」は2005年3月1日
に禁止カードとなりました。
「強奪」
装備魔法(禁止カード)
このカードを装備した相手モンスター1体のコントロールを得る。
相手のスタンバイフェイズ毎に相手は1000ライフポイント回復する。
このカードを装備した相手モンスター1体のコントロールを得ることができる効果を持ちます。
コントロール奪取には通常魔法である「心変わり」がありますが、このカードは装備魔法という利点があります。
「心変わり」が禁止カードになった後は、このカードがコントロール奪取として使われるようになりました。
しかし緩い条件でコントロール奪取できるこのカードも2006年9月1日に禁止カードに指定されます。
その後の2007年3月1日に制限カードに緩和されるも、2007年9月1日に禁止カードに逆戻りしました。
現在では装備魔法をサーチする手段や、装備魔法を主体として戦うテーマが増えたことで、このカードの使いやすさや、凶悪さが増してしまい復帰が難しい1枚です。
「強欲な壺」
通常魔法(禁止カード)
(1):自分はデッキから2枚ドローする。
デッキから2枚ドローできる効果を持つ通常魔法カードです。
1枚で2枚のアドバンテージを得ることができるパワーカードであり、採用しない理由を見つける方が難しい1枚でした。
長らく制限カードであったものの、2006年3月1日に禁止カードに。以降数年が経過した現在も状況は変わりません。
シンプルながら強力な1枚であり、環境が高速化した現在では復帰する可能性は0に近い言っても過言ではないでしょう。
「悪夢の蜃気楼」
永続魔法(禁止カード)
相手のスタンバイフェイズ時に1度、自分の手札が4枚になるまでデッキからカードをドローする。
この効果でドローした場合、次の自分のスタンバイフェイズ時に1度、
ドローした枚数分だけ自分の手札をランダムに捨てる。
相手のスタンバイフェイズ時に1度、自分の手札が4枚になるまでデッキからドローし、次のスタンバイフェイズ時に1度ドローした枚数分だけ自分の手札をランダムに捨てる効果を持ちます。
このカードが登場したのは2002年。当時は手札を捨てるデメリットで使いにくい評価でした。
しかし、このカードでドローした後にこのカードが次のスタンバイフェイズ時に手札を捨てる必要がないため、2:4交換が可能な優秀なドローソースとしてほぼ全てのデッキに採用されました。
このカードを破壊できる「サイクロン」や「大嵐」は汎用性が高く、このカードのために無理に採用する必要がない点も魅力です。使い方によっては大幅な手札アドバンテージを得ることができました。
強力なドローソースカードだった事もあり2003年1月1日に制限カード、2005年3年1日に禁止カードになります。
「生還の宝札」
永続魔法(禁止カード)
自分の墓地に存在するモンスターが特殊召喚に成功した時、
自分のデッキからカードを1枚ドローする事ができる。
自分の墓地に存在するモンスターが特殊召喚成功時に自分のデッキから1枚カードをドローする効果を持つ永続魔法カードです。
墓地から蘇生が容易なデッキが多い中、このカードはドローソースとして機能し、ターン1制限がないことから、盤面を展開し手札補充といった動きを可能にします。
墓地蘇生系のカードの増加で2008年9月1日に準制限カードとなります、その後「シンクロアンデット」が流行り、2009年3月1日に制限カードに。
その後、更に自己蘇生や蘇生カードが増えたことで、2009年9月1日に禁止カードに指定されます。
ターン1制限がないので、このカードがフィールドに残り続ける限り、ドローを継続することができるため、墓地を活かしたデッキが多い現環境での復帰は難しいと言えるでしょう。
「天使の施し」
通常魔法(禁止カード)
自分のデッキからカードを3枚ドローし、その後手札を2枚選択して捨てる。
自分のデッキから3枚ドローし、その後手札を2枚捨てる効果を持つ通常魔法カードです。
手札交換・墓地肥やし・デッキ圧縮を行える1枚。墓地を使用するデッキであれば、ドローと墓地肥やしを同時に行えます。
採用するデッキによっては大きくアドバンテージを稼ぐことができ、コンボの初動に役立ちます。
当日は今ほど環境スピードや、手札から捨てる事の重要性は高くなかったため、スタートは準制限からの規制でした。
しかしその後、手札を捨てる事の重要性が増し、制限カード→禁止カード→制限カードへを繰り返します。
最終的にこのカードの強さが無視できないくらい、墓地肥やしの重要性が高くなり、2007年3月1日に禁止カードとなりました。
現在墓地肥やしやドローソースの重要性が増したこと環境の高速化により、エラッタ無しの復帰は困難と思われる1枚です。
「早すぎた埋葬」
装備魔法(禁止カード)
(1):800LPを払い、自分の墓地のモンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。
そのモンスターを攻撃表示で特殊召喚し、このカードを装備する。
このカードが破壊された時にそのモンスターは破壊される。
ライフを800払うことで自分の墓地のモンスター1体を対象に発動することができ、攻撃表示で特殊召喚し、このカードを装備します。
「死者蘇生」と比べるとライフコストが必要だったり、自分の墓地でしか蘇生できなかったりなどの縛りがあるものの、装備魔法である点を活かすことができます。
装備カードであるこのカードは「アームズ・ホール」でのサーチに対応していたり、バウンスでの使い回しだったりの利点があります。特に「氷結界の龍 ブリューナク」によるバウンスでの使い回しが大流行しました。
このカードを使ったシンクロデッキが強力だったため、2008年9月1日に禁止カードに。
現在ではこのカードをセルフバウンスする手段や、装備魔法をサーチする手段が増えたこともあり、エラッタなしの復帰は難しいといえるでしょう。
「大寒波」
通常魔法(禁止カード)
メインフェイズ1の開始時に発動する事ができる。
次の自分のドローフェイズ時まで、お互いに魔法・罠カードの効果の使用及び発動・セットはできない。
お互いの魔法・罠カードの発動・セットを封印する効果を持つ通常魔法カードです。
次のドローフェイズ時まで、魔法・罠カードの使用を封じる効果はシンプルに強力です。1ターンキルを狙うデッキに採用することで、確実にモンスターの効果を駆使したコンボを決めたり攻撃を通したりと使用率の高いカードでした。
このカードを使用し、そのターン中に決着を着けることができなかったとしても、次の自分のドローフェイズまでお互いに魔法・罠カードの効果発動ができないのは強力であり、相手は次の攻撃を封じるのが難しくなるのもこのカードの利点です。
またこのカードを先攻で使用した際に後攻側は、魔法・罠カードでの妨害手段を用意できなくなるのも問題に。
結果2019年9月1日に制限カードとなり、2011年3月1日に禁止カードとなりました。
現在の環境ではこのカードが登場した当初よりも1キルに特化したテーマが増えており、このカードの凶悪性が増しているため、エラッタなしでの復帰は難しいと言わざる得ません。
「蝶の短剣エルマ」
装備魔法(禁止カード)
装備モンスターの攻撃力は300ポイントアップする。
モンスターに装備されているこのカードが破壊されて墓地に送られた時、このカードを持ち主の手札に戻す事ができる。
装備モンスターの攻撃力が300ポイントアップし、モンスターに装備されているこのカードが破壊されて墓地に送られた時、持ち主の手札に戻る効果を持ちます。
攻撃力が300ポイントアップするのはおまけ程度で、問題は破壊された時に手札に戻る効果です。
破壊された時に手札に戻る効果を利用し「鉄の騎士 ギア・フリード」「王立魔法図書館」「蝶の短剣エルマ」を使い、無限ドローを行うことができます。
無限ドローを利用し「封印されしエクゾディア」パーツを揃えるコンボが流行りました。
また無限ドローコンボ以外にも魔力カウンターを利用したコンボや、「魔法吸収」による無限ライフ回復コンボなども、このカードで行うことができます。
1ターンキルが行えるかつ、ゲームバランスの崩壊を危惧し2003年1月1日に制限カードに指定され、2005年3月1日の制限改訂で禁止カードとなりました。
無限ループによるコンボはゲーム性を崩壊させることから、このカードのエラッタなしでの復帰は絶望的に難しいと言えるでしょう。
「マスドライバー」
永続魔法(禁止カード)
自分フィールド上のモンスター1体を生け贄に捧げる度に、
相手ライフに400ポイントダメージを与える。
自分フィールドのモンスター1体を生贄に捧げる度に相手ライフに400ポイントダメージを与える効果を持つ永続魔法カードです。
このカードには1ターンに1度の制限がなく、自分フィールドにモンスターを確保することができれば、1ターンに何度でも効果を発動することができます。
「ガエル」とこのカードを使った1キルコンボである「ガエルドライバー」が当時流行し、環境に大きな影響を与えました。
「ガエルドライバー」の影響で、コンボの核となった「イレカエル」は禁止カードとなり、このカードも後を追う形で2011年3月1日に無制限から禁止カードに指定されました。
現在の環境ではモンスターの展開に優れているテーマも数多く存在するため、このカードを組み込めば、1キルが容易になることからエラッタなしでの復帰は非常に難しい1枚です。
「次元融合」
通常魔法(禁止カード)
2000ライフポイントを払う。
お互いに除外されたモンスターをそれぞれのフィールド上に可能な限り特殊召喚する。
2000ライフポイントを払うことで、お互いに除外されたモンスターをそれぞれのフィールドに可能な限り特殊召喚することができる通常魔法カードです。
支払うライフコストは大きいものの、除外されたモンスターを可能な限り展開できる点は非常に優秀です。特殊召喚したモンスターで総攻撃を行ったり展開に繋げたりできます。
除外を駆使したデッキでの採用はもちろんのこと「オーバーロード・フュージョン」や「龍の鏡」を採用しているデッキや、「神剣ーフェニックスブレード」のギミックを利用した「エアブレード」デッキで使われていました。
ライフコストは大きいものの、このカードを使用したターンに決着がつくことも珍しくありませんでした。
1キルコンボのキーカードとして猛威を振るったこのカードは2007年3月1日に制限カードとなり、2008年9月1日の制限改訂で禁止カードとなります。
現在では「融合」と名の付いているカードをサーチする手段も豊富であり、このカードを引き込むのは用意です。
そのため、1キルコンボも以前より行いやすい現環境での復帰は難しいと言える1枚です。
「王宮の弾圧」
永続罠(禁止カード)
800ライフポイントを払う事で、
モンスターの特殊召喚及び、モンスターの特殊召喚を含む効果を無効にし破壊する。
この効果は相手プレイヤーも使用する事ができる。
800ライフポイントを払うことでモンスターの特殊召喚および、モンスターの特殊召喚を含む効果を無効にし破壊する効果を持ち、この効果は相手も使用することができます。
このカードの効果が通用しない効果がいくつかあるものの、ライフポイントさえ払えば特殊召喚を無効にできる点はシンプルに強力であり、特殊召喚を多用する現環境でこのカードはメタカードとして機能します。
第6期に入り、シンクロ召喚が主流になり、このカードの需要が一気に上がり、シンクロメタとして採用されることが多かったものの、環境テーマにもこのカードが採用されていました。
デッキによってはこのカード1枚で機能停止してしまうことから、2010年3月1日に準制限、2010年9月1日に制限カードに指定されます。
先攻で自分の展開が終了した後にこのカードを相手ターンに発動する流れは「先攻有利」の風潮を助長させる結果となったため、2011年9月1に禁止カードとなりました。
現在では制圧力の高いテーマも多く、このカードが加わることでデッキによっては何もできずにサレンダーせざる得ない盤面が完成してしまうため、エラッタなしでの復帰は難しいでしょう。
「第六感」
通常罠(禁止カード)
自分は1から6までの数字の内2つを宣言する。
相手がサイコロを1回振り、宣言した数字の内どちらか1つが出た場合、
その枚数自分はカードをドローする。
ハズレの場合、出た目の枚数デッキの上からカードを墓地へ送る。
自分は1から6までの数字の内2つを宣言し、相手がサイコロを1回振り、宣言した数字の内どちらかが出た場合その枚数分だけドロー、ハズレの場合は出た目の枚数デッキの上からカードを墓地に送ります。
当たってもハズレてもアドバンテージを得ることができます。基本的には5と6を宣言すれば圧倒的なハンドアドバンテージを得ることができ、失敗したとしても最大で4枚の墓地肥やしを行うことが可能です。
デメリットがなく、どんなデッキにも採用できる汎用性の高さを持っており、「OCGはサイコロゲー」と呼ばせたほどの1枚でした。
当然このカードが放置されることはなく、2004年9月1日に制限カード化となり、2005年3年1日に禁止カードに指定されました。
汎用性が非常に高く、入れない理由を探す方が難しいこのカードが復帰する可能性は極めて低いと言えるでしょう。
「血の代償」
永続罠(禁止カード)
500ライフポイントを払う事で、モンスター1体を通常召喚する。
この効果は自分のメインフェイズ時及び
相手のバトルフェイズ時にのみ発動できる。
500ライフポイントを払うことでモンスターを1体通常召喚することができる効果を持つ、永続罠カードです。
発動回数の制限がなくライフポイントさえあれば、何度でも効果を使用し通常召喚を行うことができます。
手札にモンスターが存在しないと効果を使用することは出来ませんが、召喚時に対象の「ガジェット」モンスターをサーチできる「ガジェット」デッキとは相性が抜群です。サーチと召喚を繰り返し行うことができる「代償ガジェット」が誕生します。
「代償ガジェット」以外にも特殊召喚ができない故、大量展開が難しい「スピリット」や「黒い旋風」とのコンボと組み合わせることでサーチを継続できる「BF」などに採用されていました。
「代償ガジェット」の登場で2006年9月1日に制限カードに指定。その後「代償ガジェット」の使用率が低下したことで2012年3月1日に準制限カードとなります。
しかしエクシーズモンスターが増加したことで「代償ガジェット」は環境で暴れるようになり、2012年9月1日に再び制限カードに指定される結果に。
更に当時環境入りしていた「水精鱗」などでもこのカードを使った1キルが流行していたため、2014年4月1日に禁止カードに指定されました。
準制限や制限を何度も行き来しており、禁止カードに指定されるまで14年9ヶ月にのぼり、当時の歴代最長記録を更新する結果となりました。(その後、「キャノンソルジャー」に更新されることとなる)
「ラストバトル!」
通常罠(禁止カード)
自分のライフポイントが1000以下の場合、相手ターンにのみ発動する事ができる。
発動後、自分フィールド上に存在するモンスター1体を選択し、
そのモンスター以外のお互いの手札・フィールド上のカードを全て墓地へ送る。
その後、相手はデッキからモンスター1体を表側攻撃表示で特殊召喚し、自分が選択したモンスターと戦闘を行う。
この戦闘によって発生するお互いのプレイヤーへの戦闘ダメージは0になる。
このターンのエンドフェイズ時、どちらかのプレイヤーのみがモンスターをコントロールしていた場合、
そのコントローラーはデュエルに勝利する。
それ以外の場合は引き分けになる。
自分のライフが1000以下かつ、相手ターン中に発動できる通常罠カードです。
自分フィールドのモンスターを1体選択した後、お互いにそのモンスター以外の手札、フィールドのカードを墓地に送り相手はデッキからモンスターを1体選択し、そのターンのエンドフェイズ時にモンスターが生き残っていた方の勝利となるカードです。
特殊勝利系のカードの中では非常に変わった効果を持っており、発動条件もライフが1000以下という条件下でないと発動できないため、専用でデッキを組む必要のあるカードでした。
このカードが悪用されたのは「昇霊術師ジョウゲン」とのコンボです。
「昇霊術師ジョウゲン」効果で相手の特殊召喚を封じ、「ラストバトル」の特殊召喚を封じることで、自分がデュエルに勝利するというもので、このコンボが当時悪用されていました。
上記コンボの影響で2002年1月1日に準制限となり、2006年3月1日に禁止カードに指定されます。
特殊召喚封じのコンボで勝利確定するコンボや「キラートマト」などのリクルーターを選択し、引き分けに持ち込む(フィールドに残るモンスターは選択したモンスターでなくとも良い)など抜け道の目立つかつ裁定が難しいカードのため、復帰は難しい1枚と言えるでしょう。
まとめ!
禁止カードは環境TOPのキーカードであったり、1枚で勝敗が決まったり、時には遊戯王のゲーム性を崩壊させかねなかったりこれまで様々なカードが登場しました。
環境TOPのキーカードはインフレで復帰する例はあるものの、1枚でゲームバランスを崩壊させるカードは数十年たった今でも禁止カードに指定されたままです。
今回紹介したカード以外にも禁止カードはまだまだ存在します。ピックアップしたカードは特にゲームバランスを崩壊させるぶっ壊れカードを選定させていただきました。