遊戯王の裁定が意味不明なカード一覧!おかしいと叫びたくなるものから面白い効果を紹介!

20年が経過した遊戯王ですが、最初の頃のカードテキストのアバウトさやルールとの噛み合わなさなどは、一時期問題にもなっていました。

最近ではそう言ったことが無いように詳細のテキストなどを付け加えられました。

そんなコナミでも「どうなるのか分からない」と裁定の難しかった面白いカードを紹介していきます。

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今回の選考基準

選考基準ですが、一言で言えば公式でも調整中にするしかなくどうすればいいか分からなかった時期が一度でもあったカードです。

初期の方に登場したカードであるが故によく分からなかったり、ルール上問題が起きやすい効果テキストだったり等、コナミでも匙を投げてしまうほどの意味不明カードがあります。

今回はそんなカードたちが選ばれた理由も含めて紹介していきたいと思います。

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コナミの人ですら分からなかった面白い裁定を生み出したカード一覧

「BF-疾風のゲイル」

BF-疾風のゲイル

チューナー・効果モンスター
星3/闇属性/鳥獣族/攻1300/守 400
(1):自分フィールドに「BF-疾風のゲイル」以外の「BF」モンスターが存在する場合、
このカードは手札から特殊召喚できる。
(2):1ターンに1度、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
その相手モンスターの攻撃力・守備力を半分にする。

「BF」デッキであれば簡単に条件を満たせる自己特殊召喚効果、相手モンスターの攻守を半減させる効果を持つチューナーです。

2の効果での攻守半減により単体でも攻撃力2600未満のモンスターを戦闘破壊できるという点が特に優秀であり、「BF」デッキにとっては出しやすさやレベル3チューナーであること等から重宝するカードと言えます。

このカードの何が問題になったかというと、2の攻守半減効果にテキストからは到底読み取れない処理がいくつもあったことです。

  • 半減するのは元々の攻守ではなく効果処理時の現在の攻守を参照すること
  • 攻守の半減はエンドフェイズにリセットされず次のターン以降も適用され続けること

この2点に関してはテキストに“元々の”や“ターン終了時まで”の文言が無いことからどうにか察せられます。

しかし、

  • この効果を受けたモンスターが自身の効果で攻守が変動する永続効果を持つモンスターの場合、そのカードの攻守を半減後の数値に固定する(例:攻守半減効果を受けた「ドラゴエディア」はその後手札の枚数が増減しても攻守が変わらなくなるということ)。
  • フィールド魔法・装備魔法・永続魔法カード等の永続効果で攻守が変動していたモンスターの攻守を半減させた場合、それらフィールド魔法カード等が無くなっても攻守は変化しない。
  • 攻守半減の後にフィールド魔法・装備魔法・永続魔法カード等が発動した場合、攻守半減後の数値を元にして攻守が変動する

といった具合に、テキストを読んだだけでは分からない処理が多かったために非常にややこしいカードとなっていました。

現在では公式のルールブックにも詳細が明記されており、同じ分類である『発動した効果で攻守を指定された数値になる』カードも多数登場していますが、このカードの登場当時は特に環境で見かけることも多かったのに対して類似効果が少なかったことからKONAMIとユーザーを悩ませていました。

「光と闇の竜」

光と闇の竜

効果モンスター
星8/光属性/ドラゴン族/攻2800/守2400
このカードは特殊召喚できない。
このカードの属性は「闇」としても扱う。
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、効果モンスターの効果・魔法・罠カードの発動を無効にする。
この効果でカードの発動を無効にする度に、このカードの攻撃力と守備力は500ポイントダウンする。
このカードが破壊され墓地へ送られた時、自分の墓地に存在するモンスター1体を選択して発動する。
自分フィールド上のカードを全て破壊する。
選択したモンスター1体を自分フィールド上に特殊召喚する。

  • 闇属性としても扱う効果
  • モンスター効果・魔法・罠カードの発動を無効にして自身を弱体化する効果
  • 破壊され墓地へ送られた場合に自分フィールドのカードを破壊して、自分のモンスターを自己蘇生する効果

があります。

このカードの何が問題かというと、効果が分かりにくいということです。

まずモンスター効果・魔法・罠カードの発動を無効にして自身を弱体化する強制の誘発即時効果ですが、テキストだけでは、判別がし辛い点としてフィールド魔法・永続魔法・永続罠カードなどの“効果の発動”には対応していません。

また旧テキストでは分かり辛いですが、発動を無効にする効果と自身を弱体化する効果は一連のものであるため、このカードの攻守が500未満の場合は強制効果である故に、この効果の発動自体はするものの攻守を下げられないため不発となります。

この点が詳しく判明していなかった当時には、攻守が500未満でも何度でも無効にできると誤解してしまう人もいました。

これだけでなく。モンスター効果・魔法・罠カードの発動を無効にする効果は同一チェーン上では一度しか発動しないというテキストを見ただけでは分からない裁定もあり、この特性はこのカードの弱点にも繋がるものだったため影響が大きかったです。

更に自己蘇生効果は自分フィールドのカードを破壊出来なかった場合でも、自己蘇生が出来るという裁定になっているため、似た効果を持つ他のカードとは裁定が異なる特殊裁定の効果という点でもややこしいです。

こちらも効果やその影響がややこしいことから多くのユーザーを悩ませたカードであり、KONAMI側もその扱いに困ったことでしょう。

「エクスチェンジ」

エクスチェンジ

通常魔法
お互いのプレイヤーは手札を公開し、それぞれ相手のカード1枚を選んで自分の手札に加える。

お互いに手札を公開して、それぞれ相手の手札のカード1枚を選んで自分の手札に加えるという通常魔法カードです。

手札を交換するという非常に珍しい効果であり、交換した後の手札の状況に置いて問題が起きやすいカードでもありました。

お互い使っているプロテクターが違えば、交換した相手が持ち主のカードはバレバレですし、その状況でランダムに手札1枚を選ぶというようなカードを発動した場合、カードを選ぶ過程でプレイヤー同士で揉めやすいカードです。

こちらも結果が出ていて、持ち主がどちらのプレイヤーのカードなのか分かるようにしても良いという処置が出ています。

ということでカードをランダムに選んだりする場合は、サイコロを振ったりすることである程度のランダム性を維持できるということです。

「天変地異」

天変地異

永続魔法
このカードがフィールド上に存在する限り、
お互いのプレイヤーはデッキを裏返しにしてデュエルを進行する。

このカードがフィールド上に存在する限り、お互いのプレイヤーはデッキを裏返しにし、デュエルを進行する効果の永続魔法カードです。

デッキを裏側にしているため、お互いに次のドローカードでもあるデッキの一番上のカードを確認することが出来るようになります。

問題点はそこではなく、このカードの発動下でデッキをシャッフルする際には、デッキの表裏を元に戻してシャッフルしてから裏返しにしたり、ドローしたときやデッキに手が当たったりでデッキトップのカードがずれるとデッキの上から2番目以降のカードも確認できるようになってしまったりと、こちらもプレイヤー同士で揉めやすいカードでもあります。

このカードの発動下ではデッキの扱いに十分気を付ける必要があるので、お互いに不快にならないためには慎重なカード操作が必須になります。

「スター・ブラスト」

スター・ブラスト

通常魔法
500の倍数のライフポイントを払って発動できる。
自分の手札または自分フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を選び、
そのモンスターのレベルをエンドフェイズ時まで、
払ったライフポイント500ポイントにつき1つ下げる。

500の倍数のライフポイントを払うことで、手札または自分フィールドの表側表示モンスター1体のレベルを払ったライフポイント500につき1下げる効果を持つ通常魔法です。

自分フィールドでは特に問題はありませんが、問題なのは手札のモンスターを選んだ場合です。

そもそも手札というのは公開情報ではなく、相手にはレベルを下げたモンスターが分からないというよく分からない状況になります。

レベルを下げたモンスターのカード名を言ったとしても手札に同名モンスターが存在してしまうと、一体どちらのレベルを下げたのか、発動時点でどっちが手札にあったのかなどの問題が発生します。

言い争いにならないための対策としては、レベルを下げたモンスターと同じスリーブに目印となる紙を入れりなど、それが出来ない場合はそのカードだけを手札と分けておくなどという措置が挙げられます。

「ポールポジション」

ポールポジション

永続罠
フィールド上に表側表示で存在する、
攻撃力が一番高いモンスターは魔法の効果を受けない。
「ポールポジション」がフィールド上に存在しなくなった時、
フィールド上に表側表示で存在する攻撃力が一番高いモンスターを破壊する。

フィールドの攻撃力が1番高いモンスターは魔法カードの効果を受けなくする効果を持つ、永続罠カードです。

攻撃力が高いモンスターを魔法カードから守れるシンプルな効果ですが、このカードの最大の難点は無限ループが簡単に起きてしまうことです。

このカードの発動下で、フィールドで攻撃力が2番目に高いモンスターに対して装備魔法カードを使った結果攻撃力が上がりフィールドで攻撃力が1番高いモンスターになったという場合は無限ループと言えます。

なぜなら攻撃力が1番高くなった時点で装備魔法の効果を受けなくなり攻撃力が下がりますが、再び2番目になったことで装備魔法の効果を受けて再度1番になるからです。

このやり取りを無限に繰り返してしまいます。このカードに対するコナミの措置としては、無限ループが起こると予測される場合そのカードは発動できないという裁定が下されました。

先ほどの例で言えば、装備魔法カードのことです。

「運命の火時計」

運命の火時計

通常罠
カード1枚のターンカウントを1ターン進める。

効果テキストは『カード1枚のターンカウントを1ターン進める』のみの通常罠カードです。

このカードの1番の問題点は読んですぐに分かる通り、「ターンカウントとは何なのか?」ということです。簡単に言えば効果にターン数が関わるカードで、代表的なのは「終焉のカウントダウン」などがあります。

そこで問題になる点として、「運命の火時計」は対象を取る効果なのかとフィールドに効果のみが残存する「終焉のカウントダウン」に果たして、使えるものなのかということです。

それに対してコナミは長くの間、調整中にしており、どのような措置がされているのか分かっていませんでした。

現在では結果が出ていて、「運命の火時計」は対象を取らない効果であり、正確にはターンをカウントするカードの効果を選びます。

「フィールドに残存しない効果に対して影響を及ぼす」という非常に珍しい効果を持つカードということになりました。

「ホーリーライフバリアー」

ホーリーライフバリアー

通常罠
手札を1枚捨てる。
このカードを発動したターン、相手から受ける全てのダメージを0にする。

手札1枚をコストにして、発動ターン中相手から受ける全てのダメージを0にする効果の通常罠カードです。

一見するとかなりシンプルなテキストですが、実はこの効果の適用中自分のモンスターは戦闘破壊されなくなります。

というのもこの“相手から受けるダメージ”にはモンスターへのダメージも含まれているためです。

モンスターへのダメージ?と疑問に思うのも当然かと思いますが、かつてのルールブックにはモンスターは自身の攻守を超える戦闘ダメージを受けると破壊されるという説明がされていたため、このカードが0にする全てのダメージにモンスターへのダメージも含まれるということだったのです。

上記のルールがなくなった以降も一度も再録されなかったために、このカードのテキストは旧テキストが未だに残っているということです。

理由が分かれば納得できますが、現在のルールに無い仕様ということもあって困惑させやすいです。

「爆導索」

爆導索

通常罠
(1):このカードと同じ縦列全てにカードが存在する場合、
セットされたこのカードを発動できる。
その縦列のカードを全て破壊する。

このカードと同じ縦列のカードを全て破壊する効果の通常罠カードです。

テキストを読めばどんな効果かは理解できるおかしい点も無さそうなカードですが、ある質問によって変わりました。

その質問というのが、

『このカードの発動にチェーンして「サイクロン」などでこのカードを破壊した場合、効果処理時のこのカードは墓地にあるため、その同じ縦列にある自分のデッキ・相手のエクストラデッキ・相手のフィールド魔法カードを破壊出来ますか?』

というものでした。

普通に考えれば「流石にそれは無理でしょ」と思ってしまう質問ですが、KONAMIの答えは調整中であり、それに対してユーザーは「出来るかもしれないの!?」と驚きの声が挙がりました。

現在では、効果発動時にこのカードがセットされていた縦列のカードを破壊するという裁定になっているので、上記の質問の状況でも自分のデッキ・相手のエクストラデッキ・相手のフィールド魔法カードを破壊することはありません。

まとめ

初期の遊戯王はカードテキストがかなりアバウトだっただけに、この様な事案が発生しておりました。

対策をしないで使用してしまうとトラブルの元ですが、対策をすればある程度はトラブルを回避出来るので、使用する際はある程度対策をすることをおすすめします。

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