デッキ破壊、という言葉を聞いたことがあるのではないのでしょうか。
マイナーだとお思いかもしれませんが、相手のデッキを破壊するというテーマに使えるカードは意外と多種類あります。
今回はそんなデッキ破壊について紹介していきたいと思います。
デッキ破壊について
知っている人もかなり多いとは思いますが、遊戯王には勝利方法がいくつかあります。
相手のライフポイントを0にすることの他にデュエルに勝利するという効果を使うなどがあります。
それとは別にデッキがなくなってしまいドローするカードがなくなった時点で敗北する、というルールを使って相手のデッキのカードを破壊したり墓地へ送ったりするという勝利方法のことをまとめてデッキ破壊と呼びます。
他の特殊勝利型デッキと同様に必ずしも戦闘を行う必要はないため、別方向で相手を攻めることが出来ます。
デッキ破壊と言っても大きく分けて2つの種類があります。
1つは相手のデッキから直接墓地へ送るものです。
具体的な例は後述しますが、相手のデッキの上からカードを〇枚墓地へ送る、というようなテキストのカードを使って相手のデッキのカード全てを墓地へ送ることを狙います。
勝利するには相手がドローできなくなる必要があるので、相手のデッキを0にした状態でターンエンドすれば自動的に勝利が決まります。
2つはドローさせるというものです。
相手だけ、もしくはお互いにドローするカードを使ってデッキを削っていきます。
お互いにドローさせる場合には自分も手札の補充が出来るという利点がありますが、自分のデッキを削りすぎてしまうと本末転倒になるので相手のみのデッキ破壊カードを採用することが推奨されます。
ドローできなくなると勝利というルールなので、例えば「5枚ドローする」という効果が発動した時点でデッキの残り枚数が4枚以下なら敗北ということになります。
そのため自分のターンでデュエルを決めることも可能です。
どちらのタイプでも相手のアドバンテージを稼ぐことにもなるので、デッキ破壊を目的とする以上は反撃を完全に防ぐ方法か自分のターンで決め切るほどの回転力が必要になります。
この点が一番の問題なので、デッキ破壊は上級者向けのデッキとも言えるでしょう。
デッキ破壊代表カード一覧!
「ニードルワーム」
効果モンスター 星2/地属性/昆虫族/攻 750/守 600 リバース:相手のデッキの上からカードを5枚墓地へ捨てる。
リバース効果で相手のデッキの上からカードを5枚墓地へ送る効果を持つため、デッキ破壊と言えばこのカードと言っていいほどのモンスターです。
一度に5枚のデッキ破壊につながるため現在でも優秀なカードですので、デッキ破壊デッキを構築する上では採用候補に挙がります。
「ウォーム・ワーム」
効果モンスター 星3/炎属性/昆虫族/攻 600/守1400 (1):このカードが破壊された場合に発動する。 相手のデッキの上からカードを3枚墓地へ送る。
デッキ破壊枚数は「ニードルワーム」には劣るものの破壊された時に相手のデッキを3枚墓地に送ることが出来ます。
「連鎖破壊」とコンボでデッキからこのモンスターを破壊すれば最大で9枚のデッキ破壊を行う事が出来ます。
「カオスポッド」
効果モンスター 星3/地属性/岩石族/攻 800/守 700 リバース:フィールド上のモンスターを全て持ち主のデッキに加えてシャッフルする。 その後、お互いのプレイヤーはそれぞれのデッキに加えた数と 同じ数のモンスターが出るまでデッキをめくり、 その中からレベル4以下のモンスターを全て裏側守備表示で特殊召喚する。 それ以外のめくったカードは全て墓地へ捨てる。
リバース効果でフィールドのモンスターを全てデッキに戻し、その後デッキをめくって戻した数までレベル4以下のモンスターを裏側守備表示で特殊召喚させます。
相手がリンクモンスターなどを大量に展開している状態で使えば確実にデッキ枚数を減らすことが出来ます。
「精気を吸う骨の塔」
効果モンスター 星3/闇属性/アンデット族/攻 400/守1500 自分フィールド上にこのカード以外のアンデット族モンスターが存在する場合、 このカードを攻撃する事はできない。 アンデット族モンスターが特殊召喚に成功する度に、 相手のデッキの上からカードを2枚墓地へ送る。
アンデット族モンスターが特殊召喚されるたびに相手のデッキの上からカードを2枚墓地へ送る効果のモンスターです。
一度に2枚は少ないと思うかもしれませんが、元々特殊召喚に長けているアンデット族なら1ターンに何度も特殊召喚して10枚以上のデッキ破壊を狙うことは難しくありません。
「メタモルポッド」
リバース・効果モンスター(制限カード) 星2/地属性/岩石族/攻 700/守 600 (1):このカードがリバースした場合に発動する。 お互いの手札を全て捨てる。 その後、お互いはデッキから5枚ドローする。
リバース効果でお互いに手札をすべて捨てて5枚ドローさせます。
強制ドローによるデッキ破壊と同時に自分の手札補充も出来る点が優秀で、場合によってはこのカードを使った1キルも可能ですが、妨害される可能性も高く相手にも得をさせることになりかねないので運用には十分な注意が必要です。
「ネクロフェイス」
効果モンスター 星4/闇属性/アンデット族/攻1200/守1800 このカードが召喚に成功した時、 ゲームから除外されているカードを全てデッキに戻してシャッフルする。 このカードの攻撃力は、この効果でデッキに戻したカードの枚数×100ポイントアップする。 このカードがゲームから除外された時、 お互いはデッキの上からカードを5枚ゲームから除外する。
「精気を吸う骨の塔」同様に専用構築になるもののこのカードが除外された場合にお互いにデッキの上から5枚ゲームから除外します。
除外さえされれば手段はなんでも良い為、効果の発動は比較的容易なのと除外なので相手に墓地利用される心配もない点でも優秀です。
何個か除外する方法の例を挙げるのであれば同じく制限カードですが「封印の黄金櫃」や「闇の誘惑」のコストが一般的には使いやすいかと思います。
「手札抹殺」
通常魔法(制限カード) (1):手札があるプレイヤーは、その手札を全て捨てる。 その後、それぞれ自身が捨てた枚数分デッキからドローする。
お互いに手札をすべて捨てて捨てた枚数分ドローさせる通常魔法です。
最初のターンや上記の「メタモルポッド」の効果使用直後に使えば5枚のデッキ破壊が可能で、手札に来た時点で発動可能という即効性も大事です。
速攻魔法 (1):フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。 そのモンスターを裏側守備表示にする。
通常魔法 フィールド上に裏側表示で存在するモンスター1体を選択し、表側攻撃表示にする。
速攻魔法 (1):フィールドの表側表示モンスターを全て裏側守備表示にする。 このターンのエンドフェイズに、 相手フィールドの裏側守備表示モンスターを全て表側守備表示にし、 その後、この効果で表側守備表示にしたモンスターの数だけ相手はデッキからドローする。
「月の書」・「太陽の書」「皆既日食の書」
リバース効果のモンスターを使い回すために使うカードです。
これら表示形式を変更させたりするカードを多用し、1ターンの内にリバース効果を何度も使うことが大量のデッキ破壊につながる強力なコンボです。
「プレゼントカード」
通常罠 「プレゼントカード」は1ターンに1枚しか発動できない。 (1):相手は手札を全て捨てる。 その後、相手はデッキから5枚ドローする。
相手は手札をすべて捨ててデッキから5枚ドローさせる罠カードです。
罠カードなので発動が遅れますが、「メタモルポッド」の効果を相手だけに使えるのでとどめとしても十分活躍できます。
デッキ破壊デッキと相性の良いカードを紹介
ここでは直接的なデッキ破壊効果は持っていないもののデッキ破壊と相性の良いカードを紹介していきたいと思います。
「月読命」
スピリットモンスター 星4/闇属性/魔法使い族/攻1100/守1400 このカードは特殊召喚できない。 (1):このカードが召喚・リバースした場合、 フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動する。 そのモンスターを裏側守備表示にする。 (2):このカードが召喚・リバースしたターンのエンドフェイズに発動する。 このカードを持ち主の手札に戻す。
リバース効果を再利用させる事ができ、スピリットモンスターなので破壊されにくく、何度でも再利用出来る点で優秀です。
「聖なる魔術師」
リバース・効果モンスター 星1/光属性/魔法使い族/攻 300/守 400 (1):このカードがリバースした場合、 自分の墓地の魔法カード1枚を対象として発動する。 そのカードを手札に加える。
リバース効果で墓地から魔法カードをサルベージ出来るので、「手札抹殺」などの制限カードを再利用出来ます。
またリバースモンスターなので「ニードルワーム」や「メタモルポッド」などとサポートを共有する事が出来ます。
「ADチェンジャー」
効果モンスター 星1/光属性/戦士族/攻 100/守 100 自分のメインフェイズ時に、 墓地のこのカードをゲームから除外し、 フィールド上のモンスター1体を選択して発動できる。 選択したモンスターの表示形式を変更する。
「手札抹殺」や「メタモルポッド」を使えばこのカードを墓地に送る事ができ、墓地のこのカードの効果を使い「メタモルポッド」や「ニードルワーム」の効果を即座に発動させる事が出来ます。
「月の書」とこのモンスターの効果を併用することとで「メタモルポッド」の効果を複数回使用させることも可能です。
「浅すぎた墓穴」
通常魔法 お互いのプレイヤーはそれぞれの墓地のモンスター1体を選択し、 それぞれのフィールド上に裏側守備表示でセットする。
相手の墓地にモンスターカードがある事が条件にはなりますが、デッキ破壊を行なっていれば大抵モンスターカードは墓地に落ちる為発動は容易かと思います。
このカードを使うと相手の強力なモンスターも蘇生させてしまう為、このカードを使う際はこのターンで相手のデッキを削り切る勢いが必要です。
「砂漠の光」
通常罠 自分フィールド上に存在するモンスターを全て表側守備表示にする。
裏側のモンスターを全て表側守備表示に出来るので、「メタモルポッド」や「ニードルワーム」を表にすれば一気にデッキを削ることが出来ます。
「ゴーストリック・パニック」
通常罠 自分フィールド上に裏側守備表示で存在する モンスターを任意の数だけ選択して発動できる。 選択したモンスターを表側守備表示にし、 その中の「ゴーストリック」と名のついたモンスターの数まで、 相手フィールド上に表側表示で存在するモンスターを選んで裏側守備表示にする。
コチラも表側守備表示に出来る罠カードで「砂漠の光」と違う点は任意の数という点です。
コチラもリバースモンスターと相性の良いカードとなっております。
デッキ破壊についてのまとめ
デッキ破壊デッキと言えば一時期は「メタモルポッド」で1キルが主力でしたが、「灰流うらら」の登場により妨害が容易くなったために廃れてしまいました。
ですので新たに「メタモルポッド」を使ったデッキ破壊をするには無効にされる以上に効果を使う必要があるため難易度は格段に上がったと言えます。
最近では「精気を吸う骨の塔」と「魔妖」の組み合わせが一番確実にデッキ破壊を行えるのではないかと思いますが、「魔妖」デッキなら狙うことも出来るという程度ですのでデッキ破壊が主というわけではない気もします。
コチラの記事では当サイトで組んだ「魔妖」デッキの紹介も行なっておりますので、デッキ破壊型の「魔妖」を組みたい方はこのレシピに「精気を吸う骨の塔」を投入して見ても面白いかと思います。