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2024年7月1日から適用される新リミットレギュレーションにて「カタパルト・タートル」が禁止カードとなります。
「カタパルト・タートル」は1ターンに1度自分フィールドのモンスター1体をリリースすることでそのモンスターの攻撃力の半分のダメージを相手に与える効果を持ち、1キルコンボに使用されてきました。
「カタパルト・タートル」が禁止カードに規制される理由や今後について考えていきます。
「カタパルト・タートル」が禁止カードに規制された理由は?
まず初めに「カタパルト・タートル」の性能について簡単におさらいしていきます。
「カタパルト・タートル」は水属性・水族のレベル5モンスターであり、1ターンに1度自分フィールドのモンスター1体をリリースすることでそのモンスターの攻撃力の半分のダメージを相手に与える効果を持ちます。
自分フィールドのモンスターをリリースして相手に効果ダメージを与えるという射出系の効果を持つ上級モンスターです。与える効果ダメージは攻撃力の半分とはいえリリースしたモンスターの攻撃力が高ければ高いほど大きくなります。
理論上このカードの効果で攻撃力16000以上のモンスターをリリースできれば、8000の効果ダメージによって一撃で相手のライフを0にすることも可能です。
本題である「カタパルト・タートル」が禁止カードになったかについてですが、結論から言えば、自分の先攻1ターン目に「カタパルト・タートル」を利用して相手のライフを削り切る、いわゆるバーンによる先攻ワンキルコンボが確立されてしまったことが最大の理由です。
「カタパルト・タートル」で先攻ワンキルをする上で、必要になる条件は大きく分けて2つあります。
まず1つ目は「カタパルト・タートル」を用意する手段の確保すること。「カタパルト・タートル」は特殊召喚が可能なモンスターではありますが、属性・種族・レベルの都合上リクルートできるカードはあまり多くないため、サーチしてからアドバンス召喚をするという手段の方が狙いやすいです。
サーチ手段としては「時空の七皇」でエクストラデッキの「CNo.101 S・H・Dark Knight」を公開したり、墓地肥やしからのサルベージで間接的なサーチが出来る「氷結界」や特定のステータスが共通しているモンスターがデッキにいれば、サーチ手段となれる「スモール・ワールド」などが挙げられます。
中でも「時空の七皇」はランク8エクシーズである「神影金龍ドラッグルクシオン」効果でサーチが可能であるため、下記の2つ目の条件を同時に満たすことが可能です。
2つ目は攻撃力16000以上のモンスターを用意する手段の確保です。
初期ライフ8000の倍である攻撃力16000以上となると、オーバーキル級の超火力と言えますが、効果により攻撃力を爆発的に上げることが出来るモンスターを利用すれば実現は十分可能です。
その最たる例が「No.100 ヌメロン・ドラゴン」であり、「No.97 龍影神ドラッグラビオン」効果で出した「No.100 ヌメロン・ドラゴン」の自己強化効果を使うだけでその攻撃力は9000となるので、その2体にプラスしてもう1体ランク7以上のエクシーズモンスターを用意できたなら攻撃力は16000以上となります。
上記の2つを踏まえると、召喚権を温存したままランク8エクシーズを2体並べられさえすれば、レベル8モンスター2体で任意のランク8エクシーズをエクシーズ召喚→
レベル8モンスター2体で「神影金龍ドラッグルクシオン」をエクシーズ召喚→「神影金龍ドラッグルクシオン」効果で「時空の七皇」をサーチ→「時空の七皇」で「カタパルト・タートル」をサーチ→
「神影金龍ドラッグルクシオン」効果で自身の上に重ねて「No.97 龍影神ドラッグラビオン」をエクシーズ召喚→「No.97 龍影神ドラッグラビオン」効果でエクストラデッキから「No.100 ヌメロン・ドラゴン」を特殊召喚→「No.100 ヌメロン・ドラゴン」効果で自身の攻撃力を17000にアップ→「No.97 龍影神ドラッグラビオン」をリリースして「カタパルト・タートル」をアドバンス召喚→「カタパルト・タートル」効果で「No.100 ヌメロン・ドラゴン」をリリースすることで相手に8500のダメージを与える、という動きで先攻ワンキルが成立します。
この動きは召喚権を使わずともレベル8モンスターの展開が可能な「タキオン」デッキや「ホルス」デッキであれば十分現実的に狙えるコンボであり、サーチすることが前提の「カタパルト・タートル」はピン挿し良いため手札事故の確率も低く済みます。
また任意のランク8エクシーズを「聖刻天龍-エネアード」などにすれば、その後の動きを相手の「無限泡影」などから守ることも出来るため、先攻ワンキルの妨害も受けにくくなります。
消費を抑えてなおかつ安定して行える先攻ワンキルコンボは、遊戯王のゲーム性を著しい低下に繋がるため、上記の先攻ワンキルコンボをする上で必要不可欠な存在である「カタパルト・タートル」が禁止カードになったのだと思われます。
「カタパルト・タートル」が今後復帰する可能性は?
上記の「No.100 ヌメロン・ドラゴン」のように簡単に超火力のモンスターを用意できるようになった昨今の遊戯王において、射出系の効果を持つカードは先攻ワンキルのコンボパーツに使えてしまう都合上、今後更にカードプールが増加することも考えれば「カタパルト・タートル」がそのまま復帰するということはまず考えられません。
禁止カードが復帰する上で期待されるのがエラッタ(効果テキストの変更)ですが、「カタパルト・タートル」に関しては望みが薄いです。
というのも、実は「カタパルト・タートル」は既に1度エラッタされたことがあるカードだからです。
それまでは効果の使用回数に制限が無かった故に1ターンに何度でも射出を行えたのですが、2014年のエラッタにより効果に1ターンに1度という指定が付いたという過去があります。
過去に2度エラッタされたカードとしては「俊足のギラザウルス」という前例がありますが、あちらは規制に関わるようなエラッタではありませんでした。「キャノン・ソルジャー」を筆頭にした他の射出系のカードが禁止カードであり続けていることも含めれば「カタパルト・タートル」が簡単にエラッタ復帰できるとは考えにくいです。
一応エラッタ案としては「カタパルト・タートル」で与えるダメージが元々の攻撃力を参照するものになれば上記の「No.100 ヌメロン・ドラゴン」などと併用した先攻ワンキルが出来なくなるかと思われますが、今後のカードプール増加等も踏まえれば禁止カードのままにしておくほうが無難ではあります。
以上のことから、残念ながら「カタパルト・タートル」が今後復帰する可能性は0に近いと言わざるを得ないでしょう。
まとめ!
「カタパルト・タートル」は1キルコンボに悪用されてきたこともあり、今後の復帰はかなり難しいと言えるでしょう。現在ではカードプールも増え、簡単に攻撃力の上昇も行えるようになった分、「カタパルト・タートル」の禁止カード化は妥当と言わざるえません。
「キャノン・ソルジャー」や「アマゾネスの射手」などのワンキルで悪用されてきたバーン効果を持つモンスターが禁止カードになった以上、近いうちに「カタパルト・タートル」が禁止カードになることを予想した人も多くいましたが、その予想が見事に的中する形になりました。
1度コンボが成立するとワンキルができてしまう「カタパルト・タートル」を復帰させるのは難しく、何かしらのエラッタがないと復帰は困難と言えるでしょう。
2024年7月リミットレギュレーションの結果についての感想はコチラ⬇︎
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