2019年1月1日から適用されるリミットレギュレーションが公開され、「神剣-フェニックスブレード」が禁止カードになりました。
その裁定に納得した人もいるかもしれませんが、どういうことなのか疑問に思った人もいるかと思います。
ここではそんな「神剣-フェニックスブレード」の禁止カード化について考えていきます。
「神剣-フェニックスブレード」ってどんなカード?そんなに害悪だったの?
まずは「神剣-フェニックスブレード」の詳細について触れていきます。
2005年6月15日に発売したストラクチャーデッキ-戦士の伝説-にて初登場した装備魔法です。
戦士族モンスターにのみ装備が可能で、装備モンスターの攻撃力を300アップさせます。
それとは別に、自分のメインフェイズに自分の墓地に存在する戦士族モンスター2体を除外することでこのカードを墓地から手札に加える効果もあります。
戦士族限定なうえに攻撃力アップも300と低く、自身の効果で再利用出来るといってもそれほどの価値があるとは思えない。
これがこのカードの最初の評価でした。
しかし、時間が経ち新たなカードが出たりルールが変わっていくうちに、次第に評価を改められることになったのです。
まず注目すべきは、ターン1制限なし条件さえ満たせば墓地から何度でも自身を手札に戻せるカードであるということです。
この効果を使うことで手札1枚をコストに払うカードの負担がかなり減ります。当然墓地の戦士族モンスター2体を除外する必要はありますが、手札コストの負担軽減やアドバンテージを稼ぐことも出来るため便利なカードと言えます。
「次元融合」が禁止カードになる前は除外した戦士族モンスターを展開することが可能で、それが注目を浴びるきっかけになりました。
そして現在ですが、「神剣-フェニックスブレード」の主な運用方法は「聖騎士の追想イゾルデ」とセットになっていました。
戦士族をリンク素材や効果で指定してくるものの、簡単にアドを稼げる「聖騎士の追想イゾルデ」はデッキから装備魔法を墓地へ送る効果も持っています。
そのときに「神剣-フェニックスブレード」を墓地へ送り、「聖騎士の追想イゾルデ」のリンク素材を除外して手札に戻せばその後の「トロイメア」リンクモンスターの効果を使うための手札コストを賄うことが出来ます。
中でも「剛鬼」との組み合わせはかなり強く、フィールドから墓地へ送られた時にサーチ効果を発動する「剛鬼」モンスターを「聖騎士の追想イゾルデ」のリンク素材にするだけでも2枚のサーチを可能にしながらも、「聖騎士の追想イゾルデ」の効果でサーチや「神剣-フェニックスブレード」を墓地に送ってデッキから「剛鬼」モンスターを特殊召喚し、「神剣-フェニックスブレード」を手札に戻せばその後に出した「トロイメア」リンクモンスターのコストを実質0にしたりと、その展開力は凄まじいものがあります。
最近では新たに強化された戦士族テーマの「六武衆」との組み合わせも注目されていたので、展開力がある戦士族テーマであれば「神剣-フェニックスブレード」を1枚デッキに入れておくだけで決して小さくない恩恵を受けられました。
このように「神剣-フェニックスブレード」は、リンクモンスターによって戦士族モンスターを比較的墓地へ送りやすくなったこと。
「聖騎士の追想イゾルデ」によって疑似的なサーチが出来ること。
手札コストを要求する代わりに便利な効果を持つリンクモンスターが存在すること。の3つの点から禁止カード化されたのではないかと思います。
ただ害悪かと言われればそうではなく、どのデッキにも入るカードでもない上に「トロイメア・ゴブリン」も一緒に禁止カードになったためメリットも少なくなったと言えます。
なら制限カードでも良かったのではないかと言われればそういうわけでもなく、「聖騎士の追想イゾルデ」が使用可能な以上サーチすることは難しくないため制限カードでは少しも規制になりません。
「神剣-フェニックスブレード」禁止カード化についてのまとめ
かなり昔から存在したカードだっただけにショックはありますが、展開力を補助するカードとして優秀でしたので採用していた方はデッキ構築を見直す必要があるでしょう。
しかし替えが効かない効果だったので、適当な装備魔法では展開が上手くいかない場合もあるでしょうし調整すべきかと思われます。
他の禁止カードと比べると「神剣-フェニックスブレード」が禁止カードになったのは理由としてそんなに強くなく、場合によってはそう経たずに戻ってくることも考えられます。
禁止カード化の原因が環境の固定化だとすると、「剛鬼」テーマが中堅やそれ以下にならないと戻ってこないかもしれませんので、そういったことも含めて現時点では様子見になると思います。