昨今「ネオス・フュージョン」が注目を集め始めていることをご存知でしょうか。
相場価格の上昇が既に起き始めており、買取価格を上げたカードショップやサイトもあるようです。
今回はそんな話聞いたことも無いという人にも分かるように、注目された理由や詳細について考察していきます。
目次
「ネオス・フュージョン」と「アナコンダ」のコンボが流行っていることについての考察!
今回注目されているカードの効果について簡単におさらいします。
「ネオス・フュージョン」はデッキ融合も可能な融合魔法カードであり、出せるのは「E・HERO ネオス」を含むモンスター2体のみを融合素材とする融合モンスター限定になっております。
また「E・HERO ネオス」を融合素材とするモンスターが破壊される場合もしくは自身の効果でエクストラデッキに戻る場合代わりの墓地のこのカードを除外出来ます。
融合モンスターは召喚条件を無視して特殊召喚しているため蘇生制限が満たされないこと、発動後ターン終了時まで自分は特殊召喚できないという制約はありますが、強力な融合モンスターをこのカード1枚(手札消費としては)から出せる点は間違いなく強力であると評価できます。特殊召喚先の候補としては強力な除去効果と高い攻撃力から「レインボー・ネオス」が筆頭になります。
次に「アナコンダ」こと「捕食植物ヴェルテ・アナコンダ」については知っている人も多いかと思いますが、汎用リンク2モンスターでありデッキから「融合」通常・速攻魔法カードまたは「フュージョン」通常・速攻魔法カードを墓地へ送ることでその効果を適用できます。
流行っているコンボというのは「捕食植物ヴェルテ・アナコンダ」を使って「ネオス・フュージョン」の効果をコピーすることで強力な融合モンスター「レインボー・ネオス」を出すというものです。
「捕食植物ヴェルテ・アナコンダ」が汎用素材なことからデッキ次第では手札1枚から出すことができ、そこから繋がった「レインボー・ネオス」はその除去効果によって棒立ちになった「捕食植物ヴェルテ・アナコンダ」を処理しつつ相手フィールドのモンスター全てをデッキバウンス出来ます。
「レインボー・ネオス」は他にも相手の墓地のカードを全てデッキに戻す効果もあるため、相手が墓地利用を多用するデッキだった場合には墓地リソースを完全にリセットさせるという極めて強力な妨害として機能します。
除去効果だけでなく「レインボー・ネオス」の攻撃力は4500もあるため相手モンスターをバウンスした後直接攻撃すれば十分フィニッシャーとなり得ますし、墓地の「ネオス・フュージョン」の効果によって一度だけ破壊を免れることも出来るためある程度は場持ちします。
察しがついている人もいるかと思いますが、このコンボが流行っている最大の理由は10月1日適用の新リミットレギュレーションで「超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ」が禁止カードになったことです。
「超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ」が使用不可能になったため、これまで「ドラグーン」セット(「超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ」「捕食植物ヴェルテ・アナコンダ」「真紅眼融合」「真紅眼の黒竜」「ブラック・マジシャン」のこと)を使用していた人は見直しが必要となりました。
その時に代役として注目されたのが「ネオス・フュージョン」と「レインボー・ネオス」というわけです。
「ネオス・フュージョン」と「アナコンダ」と相性の良いデッキは?
前述したとおり動かし方自体はかつての「ドラグーン」セットと同じですので、容易に「捕食植物ヴェルテ・アナコンダ」をリンク召喚出来るだけの展開力があるデッキなら採用を検討できる汎用性があります。
「捕食植物ヴェルテ・アナコンダ」が効果モンスター2体という非常に緩い召喚条件であることからも、「レスキューキャット」や「魔界発現世行きデスガイド」等を使えば手札消費1枚からリンク召喚を行うことも出来ます。
他にもシンクロ・エクシーズ・リンク召喚を主軸にしているテーマやデッキであれば効果モンスター2体を並べることは何の苦でもありません。
このコンボの汎用性は高いと言えますが、大会環境でも「ドラグーン」セットを活用する傾向が強かった「オルフェゴール」デッキからすれば「レインボー・ネオス」が光属性であるため使えません。
このことからデッキの展開力が高くとも、効果の使用後に特殊召喚できるモンスターの属性や種族が制限される制約を持っているカードが多いデッキでは採用は難しいでしょう。
「ネオス・フュージョン」と「アナコンダ」は「ドラグーン」の代用になりそう?まとめ!
結論から言いますと、代用として使えなくはないものの物足りなく感じることになるでしょう。
確かに「レインボー・ネオス」は除去性能と攻撃力の高さが非常に強力であり「アサルト・アーマー」を使えばワンターンキルも狙えたりと、「超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ」とは違った意味で切り札として申し分ない性能を誇ります。
「捕食植物ヴェルテ・アナコンダ」と併せたコンボに関しても、「真紅眼融合」と比べて「ネオス・フュージョン」はその制約の軽さから素引きした際にも使いやすいというのが大きな利点となります。
しかし、「超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ」は耐性・制圧・除去・効果ダメージ・自己強化と何でもありな効果だったこともあり、先攻での制圧盤面としても後攻以降の突破要員としても大いに活躍できました。
制圧力が有るか無いかは重要なポイントであり、攻勢に出る際には非常に強力な「レインボー・ネオス」であっても先攻1ターン目で出す利点はほとんどありません。
また「レインボー・ネオス」は「ネオス・フュージョン」のおかげで一度破壊を免れられるものの、対象には取られるため弱体化や破壊以外の除去で対応出来たりと「超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ」より突破難易度が低い点も差になります。
「ネオス・フュージョン」と「アナコンダ」のコンボが弱いというわけでは決してなく、むしろかなり強い部類ではあるのですが“「ドラグーン」とは用途が異なるため完全な代用にはなり得ない”というのが総合的な評価になります。