最近大会で使われ始めている「魔鍾洞」デッキについて耳にしたことがあるでしょうか。
今回はそんな「魔鍾洞」デッキについて知らない人のためにも解説をしたり、その対策方法を書いていきたいと思います。
目次
最近大会で話題の「魔鍾洞」デッキについて
まず何よりも前提となる「魔鍾洞」について解説させていただきます。
「魔鍾洞」とはフィールド魔法であり、効果は3つあるのですが簡単に要約するとモンスターの数が多い方のプレイヤーはモンスター効果の発動と攻撃宣言が出来なくなり、お互いのモンスターの数が同じ場合のエンドフェイズに自壊するという効果を持っています。
場所を問わないモンスター効果の発動抑制と攻撃宣言をさせないという効果はモンスターではなくプレイヤーに影響を及ぼしているため、カード効果を受けないモンスターでも効果を発動できず攻撃宣言できなくなります。
その性質から妨害性能がとてつもなく高く、モンスターの数が相手より多かったら最後モンスターでは展開も除去も攻めることも難しくなります。
モンスターの数によって左右されるうえにお互いのモンスターの数が同じ場合(お互いに0でも可)に自壊するため、自分の首を絞めかねないという特徴から登場当初はネタカードとして扱われていました。
そこで本題の「魔鍾洞」デッキですが、「魔鍾洞」の妨害性能の高さを利用して相手の行動を厳しく制限してその間に効果ダメージを与えて勝利するデッキになります。
具体的なデッキ構成と運用方法についても紹介すると、まずはデッキの要である「魔鍾洞」をより早く発動することを目的とします。

そのため「魔鍾洞」の3枚積みは当然としてフィールド魔法のサポートカードである「終焉の地」や「メタバース」を複数枚積みします。
更に「メタバース」をデッキからセット出来る「悪魔嬢リリス」や「トラップトリック」も可能な限りデッキに積みます。
この時点で「魔鍾洞」もしくは「魔鍾洞」を発動できるカードは計15枚になりますので最初の手札に引き込める可能性が非常に高くなります。
それだけでなくこのデッキではエクストラデッキを使わずなおかつ特殊召喚も行わないため「強欲で謙虚な壺」や「強欲で金満な壺」、「命削りの宝札」等のドローソースカードを無理なく投入できるため最初のターンで「魔鍾洞」を発動もしくは発動する準備が整う確率はかなり高いです。
相手がモンスターを1体でも出した後に「魔鍾洞」を使うことで相手の行動を大きく制限します。

ロックに成功した後は相手の魔法・罠カードによる「魔鍾洞」の除去を防ぐために「魔宮の賄賂」等のカウンター罠カードで対策し、前述したドローソースカード等を使い1枚で8000以上の効果ダメージも狙える「波動キャノン」を手札に引き込み効果ダメージを与えて勝ちに行きます。
「魔鍾洞」のロック効果は強力の一言であり、最近の主流である展開や除去をモンスター効果に頼っているデッキでは何の抵抗も出来ずに敗北するという状況になりやすいです。
大会で使われている「魔鍾洞」デッキの対策は?
ロックとバーンによって一方的なデュエルが出来る「魔鍾洞」デッキですが対策を取れないわけではありません。
ここでは「魔鍾洞」への対策方法をいくつか紹介しますが、参考になるかはデッキ次第になるのでご承知をお願いします。
除去する
具体例を挙げると、「ハーピィの羽根箒」「ツインツイスター」「砂塵の大嵐」等が汎用的です。
この対策方法はシンプルな分難易度も高いです。
「魔鍾洞」デッキからすれば除去対策カードを採用するのは当然であるため上手く除去できるか分からないですし、それに加えて相手が更に「メタバース」や「終焉の地」をセットしていた場合1度の除去ではロックを解除できません。
当然「魔鍾洞」は3枚積みされていますので、仮にロックを解除できたとしてもそのターンで決められなければ再びロックされてしまう可能性もあります。
「ブラック・ホール」で自分フィールドを一掃して「魔鍾洞」の自壊を狙うという手もありますが、相手がフリーチェーンで発動できる「メタバース」や相手にトークンを押し付ける「おジャマトリオ」を確保していればロックの解除はできません。
効果を無効化する
具体例としては、「王宮の勅命」「マジック・ディフレクター」「マジック・キャンセラー」「ゲート・ブロッカー」等があります。
一度決まれば「魔鍾洞」のロックを解除できるため、除去するよりも有効ではあります。
とはいえ、「王宮の勅命」は制限カードなので手札に引き込めるかが運次第になりやすく、「マジック・ディフレクター」は1ターンのみしか「魔鍾洞」を無効に出来ません。
それらと比べるとレベル5でステータスが低くとも永続効果で魔法カードを発動させず効果を無効にできる「マジック・キャンセラー」や、攻撃力が低いもののレベルが4と出しやすく相手のフィールド魔法の効果を無効に出来る「ゲート・ブロッカー」が現実的かと思われます。
発動させない
具体例としては、「盆回し」「魔法族の里」「フィールドバリア」「マジック・キャンセラー」があります。
決まればそもそも「魔鍾洞」がフィードに出ないためかなり効果的ではありますが、相手が「魔鍾洞」を発動する前に行動を起こさなければならないのが欠点となります。
「魔鍾洞」デッキが「魔鍾洞」を発動しやすことを考えると、先攻1ターン目には発動させないために手を打たなければいけないので最初の5枚で素引きする必要がある分運要素が絡みます。
ちなみに「マジック・キャンセラー」に関しては無効化も出来るのでその限りではありません。
「魔鍾洞」は禁止カード化されるべき?個人的な意見は?
昨今のモンスター効果によって高速化し続ける流れに真っ向から逆らえる「魔鍾洞」は中々に面白いカードだとは思います。
とはいえ「魔鍾洞」は性能があまりにも高すぎた、ということです。
「魔鍾洞」デッキとデュエルしたことがある人は分かると思いますが、モンスター効果を主軸にしたデッキではあまりにも一方的なデュエルになります。
上手く決まれば一方的になるというのはロックデッキの真髄とも言えますが、ここまで簡単にそれが出来てしまうというのはパワーバランス的にいかがなものかと思います。
時間制限を利用してエキストラデュエルに持ち込み、バーン効果でダメージを与えて逃げるが勝ちという戦法まで使われると聞きます。
勝負が決まったデュエルを限界まで引き延ばすというのはさすがにマナー面で疑問視せざるを得ません。
それらを踏まえた上で「魔鍾洞」が禁止カード化されるべきかと聞かれれば、仕方ないとはいえ同意してしまうというのが私個人の本音になります。
禁止カードは1枚でも少ない方が良いと思っているので、正直「魔鍾洞」にはネタカードのままでいて欲しかったです。
またコチラの記事では「魔鍾洞」についての考案と考察や相性の良いカードについて考察した記事をなっておりますので、是非コチラも合わせてお読みいただければと思います!
https://kata0003.net/masyoudou-3154