2019年1月1日から適用されるリミットレギュレーションが発表され、「ファイアウォール・ドラゴン」が新禁止カードになりました。
アニメの主人公のエースモンスターとしては異例の出来事であり、驚いている方も多いかと思います。
そこで今回は改めて「ファイアウォール・ドラゴン」の禁止カード化について書いていきます。
先に海外で禁止カードになっていた「ファイアウォール・ドラゴン」が日本でも禁止カードになったことについて
リンク・効果モンスター リンク4/光属性/サイバース族/攻2500 【リンクマーカー:上/左/右/下】 モンスター2体以上 (1):このカードがフィールドに表側表示で存在する限り1度だけ、 このカードと相互リンクしているモンスターの数まで、 自分または相手の、フィールド・墓地のモンスターを対象として発動できる。 そのモンスターを持ち主の手札に戻す。 この効果は相手ターンでも発動できる。 (2):このカードのリンク先のモンスターが、 戦闘で破壊された場合、または墓地へ送られた場合に発動できる。 手札からモンスター1体を特殊召喚する。
2018年12月3日に適用された海外版のリミットレギュレーションで禁止になっていた「ファイアウォール・ドラゴン」ですが、それを追うように日本でも禁止カードになりました。
制限改訂においては日本より早く厳しく対応する海外版だからこその禁止カード化だと思っていましたが、日本でも「ファイアウォール・ドラゴン」が禁止カードになった理由としては、「ファイアウォール・ドラゴン」が先攻1キルの必須パーツになっていたとことで間違いないでしょう。
「先攻1キルが流行ったらカードゲームは終わり」という言葉のある通り、カードゲームにおいて先攻1キルへの対処は何よりも大事です。
そんな中、ターン1制限のない特殊召喚効果を持つ「ファイアウォール・ドラゴン」を使用しての先攻1キルコンボは割と前から見つかっていました。
それでもなかなか禁止カードにならなかったのは、登場したばかりのリンクモンスターであると同時にアニメ主人公のエースモンスターであったからだと思います。
「ファイアウォール・ドラゴン」を禁止カードにしなかったために他の先攻1キルコンボに使うパーツが禁止カードになっていましたが、さすがにこれ以上は他のカードやこれから先に出る新しいテーマなどに一々影響を与えることになるためなのか禁止カード化は免れなかったようです。
特殊召喚効果にカード名ターン1の制限を付けたり、特殊召喚するモンスターをサイバース族限定にするなどすれば戻ってこれそうな気もしますが、果たしてテキスト変更がされるかどうかはまだ分かりません。
「ファイアウォール・ドラゴン」禁止によって影響をモロに受けるデッキは?
「破滅竜ガンドラX」を使った先攻1キルコンボをするデッキが影響を受けるのはもちろんですが、それ以外にも「ファイアウォール・ドラゴン」の展開力を利用するデッキといえば「剛鬼」デッキが挙げられます。
「剛鬼」はフィールドから墓地へ送られた時に自身以外の「剛鬼」カードを手札に加えるというほぼ共通効果を持っており、「ファイアウォール・ドラゴン」の特殊召喚効果を使うことでサーチした「剛鬼」モンスターを特殊召喚して更なる大量展開を狙うことが出来るためかなり強力でした。
手札消費を少なくエクストラリンクを出来るほどの展開力で、その高い展開力は「剛鬼」デッキが長い間環境入りしていた理由の一つでもあります。
「剛鬼」ほど「ファイアウォール・ドラゴン」を主要カードとして置いていなかったかもしれませんが、「ファイアウォール・ドラゴン」には「スケープゴート」1枚で出せるという利点があったので採用しているデッキ自体は多く存在したと思われます。
アニメについては後述しますが、OCGでも「ファイアウォール・ドラゴン」の禁止カード化の影響はかなり大きい物だということが分かります。
除去もサルベージもできる上にターン1制限のない特殊召喚効果が強力なのは登場した時点で分かっていましたが、禁止カードになってその認識をますます深くする結果になりました。
「ファイアウォール・ドラゴン」は今後アニメでどうなりそう?
「ファイアウォール・ドラゴン」が禁止カードになったという話を聞き「アニメ主人公のエースモンスターが禁止カードになるなんていいのか?」と思った方も多いとは思います。
しかしアニメ遊戯王VRAINSを見ている方なら分かると思いますが、アニメ内で「ファイアウォール・ドラゴン」の出現頻度はかなり少なく、そのいずれも活躍したとは言い難いです。
数えてみると1年目には3回、2年目も現在までに1回と計4回しかデュエルに使われていないモンスターでした。
更にその4回でもコントロールを奪われたり「デコード・トーカー」のリンク素材になったりと不遇とも言える扱いです。
そもそも、デュエル中に「ファイアウォール・ドラゴン」の効果を十全に活かしているようなシーンが見られないため、主人公である藤木遊作のデッキと上手く噛み合っていない印象を受けます。
最近特に「ファイアウォール・ドラゴン」の出番がなかったこともあり、初めからいなかったかのような存在になる可能性が十分に考えられます。
またPlaymakerこと藤木遊作は歴代主人公の中では初めて「特定のモンスターをエースとして強調しない」キャラなので、「コード・トーカー」モンスターと同様にこれから先の出番が無くなっても違和感はないです。