遊戯王OCGでは年に4回の規制改定があり、2022年10月からは新たなリミットレギュレーションが適用されることとなります。
例年通りであれば2022年9月の中ごろには規制改定の内容が発表されるはずですが、その前に今回は
新リミットレギュレーションで規制強化されるカード
について予想していきたいと思います。
あくまでも予想ですので、確実に当たるとは限らないことは予めご承知おきください。
現在までの環境の流行から規制強化の傾向を予想!
カードが規制強化される理由として考えられるのは大会環境のテコ入れや先攻ワンキルコンボの防止等があり、平たく言うとゲームバランスの調整となります。
主に関係しているのが大会環境であり、大会での使用率や戦績が他のデッキよりも高い、言わば環境上位デッキで使われているカードは規制強化されやすい傾向にあります。
つまり強過ぎるデッキを規制によって弱体化することで、全体のパワーバランスを整えることが目的かと思われます。
以上のことから規制強化の傾向を考える上では、昨今の大会環境やその流行について知っておく必要があります。
最近の大会環境としては「イシズティアラメンツ」デッキと「スプライト」デッキが使用率や戦績共にツートップと言える活躍をしており、それ以外のテーマデッキも活躍していないわけではないものの上記2つと比べるとどうしても見劣りしてしまいます。
「イシズティアラメンツ」デッキが活躍している故に相性が良い「ビーステッド」デッキや「エクソシスター」デッキが好成績を残すこともありますし、「ティアラメンツ」との相性の良さから「ビーステッド」モンスターを出張採用するデッキもかなり増えてきました。
想定される相手が絞られる場合やミラーマッチが起きやすい場合に有用性が上がる「浮幽さくら」の使用率も上がっており、「浮幽さくら」の使用率向上は環境の固定化を表す一種の指標でもあります。
これらを踏まえると、「イシズティアラメンツ」デッキと「スプライト」デッキで使われているカードが今回の規制改定で規制強化される可能性はかなり高いです。
2022年7月に施行された前回の規制改定では登場してからまだ日が浅いこともあって「スプライト」カードや「ティアラメンツ」カードへの直接の規制はありませんでしたが、それから更に3ヶ月が経った今回ではテーマカードへの直接規制も十分あり得るでしょう。
ただし今回規制されるであろう2種のテーマデッキは規制されても仕方ないと思えるほど優秀なカードというのがかなり多いため、どのカードがどれくらい規制されればバランスが取れるのか、というはかなり難しいポイントになるかと思います。
2022年10月の禁止制限で規制強化されるカードを予想!
「ユニオン・キャリアー」禁止カード化
リンク・効果モンスター
リンク2/光属性/機械族/攻1000
【リンクマーカー:右/下】
種族または属性が同じモンスター2体
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
このカードはリンク召喚されたターンにはリンク素材にできない。
(1):自分フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
元々の種族または元々の属性が対象のモンスターと同じモンスター1体を手札・デッキから選び、
攻撃力1000アップの装備カード扱いとして対象のモンスターに装備する。
この効果でデッキから装備した場合、
ターン終了時まで自分はその装備したモンスターカード及びその同名モンスターを特殊召喚できない。
最近では「スプライト」デッキでよく使われているリンクモンスターです。
闇属性モンスターとこのカードを並べて効果を使うことで、「破壊剣-ドラゴンバスターブレード」を装備して相手のエクストラデッキからの特殊召喚を封じることが出来ます。
このカードのリンクが2であることや「スプライト」に闇属性モンスターが多めなことから簡単に利用できる点が強力です。
TCGでは上記の「破壊剣-ドラゴンバスターブレード」をデッキから装備するという動きが危険視された結果一発で禁止カードとなったカードでもあり、環境の違いはあれど実際に上記の運用が環境トップでされてしまった以上OCGでも対応をするのではないかと予想されます。
「朱光の宣告者」制限カード化
チューナー・効果モンスター
星2/光属性/天使族/攻 300/守 500
(1):相手がモンスターの効果を発動した時、
手札からこのカードと天使族モンスター1体を墓地へ送って発動できる。
その発動を無効にし破壊する。
昨今の「イシズティアラメンツ」デッキではフル投入されていることも多くなった天使族モンスターであり、後述する「古衛アギド」等をコストに使えば相手のモンスター効果を妨害しつつも墓地肥やしをしていけます。
『このカード自体は「イシズ」関連カードではないから規制する必要はないのでは?』
と感じる人もいるかと思いますが、
遊戯王OCGでは弱体化したいデッキでフル投入されている別のテーマカードを規制する代わりに本体であるテーマカードへの規制は緩めにする
というケースもあります。
若干的が外れた規制と感じるという人もいるでしょうが、これまでの規制改定を考えれば可能性としては十分あり得ることかと思います。
「古衛兵アギド」制限カード化
効果モンスター
星4/地属性/天使族/攻1500/守1300
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):手札・デッキからカードが相手の墓地へ送られた場合に発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
その後、自分の墓地から「古衛兵アギド」以外の天使族・地属性・レベル4モンスター1体を選んで特殊召喚できる。
(2):このカードが手札・デッキから墓地へ送られた場合に発動できる。
お互いのデッキの上からカードを5枚墓地へ送る。
その後、自分の墓地に「現世と冥界の逆転」が存在する場合、
自分または相手のデッキの上からカードを5枚墓地へ送る事ができる。
「イシズティアラメンツ」デッキで使われている「イシズ」関連カードです。
墓地へ送られた場合の墓地肥やし効果が特に優秀で、「ティアラメンツ」カードの墓地肥やし効果等と併せれば連鎖的な墓地肥やしや融合効果に繋げられます。
比較的新しいカードであるとはいえ、「イシズティアラメンツ」デッキの活躍を考えれば無制限から一気に制限カードになる可能性は十分あります。
「古尖兵ケルベク」制限カード化
効果モンスター
星4/地属性/天使族/攻1500/守1800
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):手札・デッキからカードが相手の墓地へ送られた場合、
相手フィールドの特殊召喚されたモンスター1体を対象として発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
その後、対象のモンスターを持ち主の手札に戻す。
(2):このカードが手札・デッキから墓地へ送られた場合に発動できる。
お互いのデッキの上からカードを5枚墓地へ送る。
その後、自分の墓地に「現世と冥界の逆転」が存在する場合、
自分の墓地から罠カード1枚を選んで自分フィールドにセットできる。
こちらも「イシズティアラメンツ」デッキで使われている「イシズ」関連カードです。
墓地肥やしという点だけに注目すれば上記の「古衛兵アギド」と同じ運用法ができ、このカードの効果であちらが、その逆にあちらの効果でこのカードが墓地へ送られれば1度に10枚もの墓地肥やしが可能となります。
上記の「朱光の宣告者」が規制される可能性もあるので「イシズ」関連カードが1度に2枚も制限カードになるかは判断が難しいですが、正直この2枚を制限カードに規制したところで「宿神像ケルドウ」や「剣神官ムドラ」等の存在もある以上弱体化自体はまだ小さい方な気もします。
「ティアラメンツ・シェイレーン」制限カード化
効果モンスター
星4/闇属性/水族/攻1800/守1300
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分メインフェイズに発動できる。
このカードを手札から特殊召喚し、自分の手札からモンスター1体を選んで墓地へ送る。
その後、自分のデッキの上からカードを3枚墓地へ送る。
(2):このカードが効果で墓地へ送られた場合に発動できる。
融合モンスターカードによって決められた、
墓地のこのカードを含む融合素材モンスターを自分の手札・フィールド・墓地から好きな順番で持ち主のデッキの下に戻し、
その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。
「イシズティアラメンツ」デッキで使われている「ティアラメンツ」カードです。
自己特殊召喚しつつも墓地肥やしが出来ることから「ティアラメンツ」テーマのキーカードであり、フィールドのこのカードやデッキの2枚目以降のこのカードを効果で墓地へ送れば融合効果も活用していけます。
「ティアラメンツ」テーマの弱体化を図る上での規制候補としてはかなり有力なカードであり、安定力の低下を考えれば制限カード化もあり得る話だと思います。
「壱世壊=ペルレイノ」制限カード化
フィールド魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できず、
このカード名の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードの発動時の効果処理として、
デッキから「ティアラメンツ」モンスターまたは「ヴィサス=スタフロスト」1体を手札に加える事ができる。
(2):自分フィールドの融合モンスター及び「ティアラメンツ」モンスターの攻撃力は500アップする。
(3):自分フィールド・墓地の「ティアラメンツ」モンスターがデッキ・EXデッキに戻った場合、
フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
こちらも「イシズティアラメンツ」デッキで使われている「ティアラメンツ」関連カードです。
カード名の都合上正確には「ティアラメンツ」カードではないのですが、
・発動時のサーチ効果
・500という小さくない強化効果
・カード種類を問わない除去効果はいずれも「ティアラメンツ」デッキ
にとっては非常に有用なためフル投入した上に「テラ・フォーミング」を採用する価値は大いにあります。
「イシズティアラメンツ」デッキの強さを考えれば上記の「ティアラメンツ・シェイレーン」とこのカードの両方を制限カードにすることも十分あり得ますが、「イシズ」関連カードの弱体化もあるはずなのでまずはどちらかを準制限カード化に留めて様子を見るというケースも考えられます。
「スプライト・ブルー」制限カード化
効果モンスター
星2/闇属性/雷族/攻1100/守1000
このカード名の、(1)の方法による特殊召喚は1ターンに1度しかできず、(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドにレベル2またはランク2のモンスターが存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できる。
(2):このカードが特殊召喚に成功した場合に発動できる。
デッキから「スプライト・ブルー」以外の「スプライト」モンスター1体を手札に加える。
「スプライト」デッキのキーカードであり、 緩い条件の自己特殊召喚効果とサーチ効果を持つことからアドバンテージを稼いで大量展開に繋ぐことも可能です。
デッキの展開力と安定力の両方に繋がる重要なカードなことから「スプライト」デッキでは3枚積みが強く推奨されるカードでもあります。
「スプライト」デッキを弱体化する上での規制候補として有力であり、「スプライト」デッキの回しやすさを考えれば制限カード化が妥当な所かと思われます。
「スプライト・スターター」制限カード化
速攻魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):デッキから「スプライト」モンスター1体を特殊召喚し、
自分はそのモンスターの元々の攻撃力分のLPを失う。
このカードの発動後、ターン終了時まで自分はレベル2・ランク2・リンク2のモンスターしか特殊召喚できない。
こちらも「スプライト」デッキのキーカードであり、上記の「スプライト・ブルー」を筆頭に好きな「スプライト」モンスターをリクルートできます。
「スプライト・ジェット」でのサーチに対応しているため、「スプライト・ブルー」→
「スプライト・ジェット」→
「スプライト・スターター」
と繋げば素早く大量展開していくことも可能となっています。
このカードと「スプライト・ブルー」のどちらかが規制を免れると弱体化としてはかなり小さくなってしまうため、両方を制限カード化するかあるいはどちらかを準制限カードに留めるかになりそうです。
「烙印融合」制限カード化
通常魔法(準制限カード)
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できず、
このカードを発動するターン、自分は融合モンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。
(1):自分の手札・デッキ・フィールドから、
融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスター2体を墓地へ送り、
「アルバスの落胤」を融合素材とするその融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。
簡単にデッキ融合ができる点が非常に強力なカードであり、その融合召喚先の幅広さから墓地肥やしが出来るカードとしても優秀です。
上記の「イシズティアラメンツ」デッキや「スプライト」デッキで使われているカードというわけではありませんが、カードパワーや出張性能の高さを考えると今後の大会環境で再び出張セットが流行することは十分あり得るため、そうならないように制限カードに規制しておくのが無難でしょう。
環境トップのデッキがどれくらい規制され環境のバランスがどのように変化するかは分かりませんが、既に9月の大会で好成績を残した「烙印ビーステッド」デッキの存在もあるため強力な「烙印融合」を規制しておくという判断は有りだと思います。
まとめ!!
2022年10月の禁止制限(リミットレギュレーション)で規制が強化されるであろうカードを予想してきましたが、規制の流れとしてはやはり「スプライト」「イシズティアラメンツ」関連のカードの規制があることは確かでしょう。
しかし、今回の規制で一番気になる点として、規制の度合いがどの程度なのかと言うところかと思います。
もちろん、今回紹介したカード全てが規制となれば、当然環境は大きく変わるかと思いますが、恐らく全てのカードが都合良く規制されるとのも思えませんし、その辺りがどうなるのかは、10月の結果次第でしょう。
もし、今回紹介したカード以外に規制されるであろうカードや規制されるべきカードがあれば、コメントいただけるとモチベーションに繋がるので、コメントいただけると幸いです!!
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